第7章:神界大戦
第214話「寄せ集めの希望」
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からか。
すぐに結界が崩壊した。
「っ、なるほど、そういう事ですか」
外に出た事で、事態がどうなっているのか分かった。
「(私達の戦いの外でこうなっているとは……)」
周囲には大群と言うべき数の神と“天使”。
それらに囲まれながらも、一か所に固まって抵抗する他の皆さん。
……そして、敵に混じってこちらに攻撃してくるアミタさんとキリエさん。
「(洗脳、ですか。たった二人だけに任せた事自体が、失策だったんでしょうね)」
依然悪い状況に歯噛みする。
しかも、今は気絶したユーリを抱えている状態だ。
短期間とはいえ激しい戦いだったために、精神的疲労もある。
その状態で連戦は……
「っ、優輝!」
「はぁっ!」
その時、傍に飛んできたアリシアさんが叫ぶと同時に、周囲に結界が張られた。
隔離のためではなく防御のための結界が、私達の周りに現れた。
そして、何人かの神と“天使”が吹き飛ばされた。
どうやら、優輝さんがやったらしい。
「すぐ終わらせるよ!」
―――“秘術・魂魄浄癒”
間髪入れずにアリシアさんが霊術を使用し、ユーリの洗脳を解除しました。
実際の効果は聞いていないので知りませんが、状況から見てその類でしょう。
「ユーリは任せたよ!ここで、何とか突破口を開く!」
そして、すぐさまアリシアさんは戦闘に戻っていった。
「っ……」
皆さんが足掻き続けている。
ここで終わる訳には行かないと、負ける訳には行かないと、足掻いている。
どんなに戦力差があろうと、死に物狂いで食らいついている。
「……なら、私達も立ち止まっている訳にはいきませんね」
まだ私は戦える。なら、武器を取ろう。
他の方と同じように、神に抗おう。
「そうでしょう?ユーリ」
気絶しているはずのユーリに私は話しかける。
本来なら、返事は返ってこないだろう。……でも
「……はい」
気絶しているはずのユーリが、すぐに目を覚まして返事を返してきた。
私がユーリの期待に応えるように、ユーリもまた、私の期待に応えてくれます。
「私達も行きますよ」
「はい!」
希望はまだ残っている。
まだ、負けた訳ではない。
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