第7章:神界大戦
第214話「寄せ集めの希望」
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、私は思考を巡らす。
私は優輝さん程素早く術式を組み立てる事が出来ない。
そのため、懐に潜り込めても決定打が用意出来ない。
そんな状態で攻撃を放った所で、先程の二の舞だ。
「(ならば、必要となるのは最初の一撃)」
どうするべきか?その答えは簡単だ。
……“前提”を覆せばいい。
「(肉薄した所で決定打が出せないならば、出せる状況にすればいい)」
そのための準備が、最初の一撃だ。
……つまり。
「ふっ!!」
砲撃魔法を弾き、魄翼を受け止める。
その力を利用し、一気に間合いを取る。
……ここから、全力の攻撃を放てばいい。
「貴女を助ける忠義を、今再びここに示しましょう!」
―――“我が忠義は貴女のために”
二度目の決戦にて、ユーリを助ける決定打となった魔法を、今ここで使う。
それは一種の集束砲撃。私の忠義を、力へと変えた一撃。
砕けえぬ闇すら砕いた、私の切り札。
「はぁああああっ!!」
「っ……!」
極光を放つ。
これならば、生半可な防御など容易く貫ける。
並の砲撃魔法や魄翼など、関係ない。
私の忠義は、全てを貫く。
「―――ダメですよ。サーラ。同じ手を食うと思っているのですか?」
「ッ……!?」
―――“決して砕かれぬ闇”
……少なくとも、再びその闇が放たれるまでは、そう思っていた。
砲撃魔法と魄翼では防ぎきれない。それは確かだ。
だけど、無意味な訳ではない。
ユーリに辿り着くまでに、それらの攻撃は私の砲撃を減衰させた。
その上で、ユーリも切り札を切ってきた。
減衰した私の魔法と、ユーリの魔法。
どちらが勝つかなど、明白だった。
「(以前のままでは、足りないと言うのですか……!?)」
砲撃が押し切られる。
足りなかった。以前と同じでは足りなかったのだ。
―――故に、以前よりも一つ、手を加えましょう
「ッッ……!」
砲撃を維持する手に、力を籠める。
それは、砲撃を強化するためではない。集束させるためだ。
今私の両手にはアロンダイトが握られている。
そこへ、集束砲撃を集束させる……!
―――“誓いの剣をここに”
アロンダイトが光に包まれる。
そして、それを私は振るった。
「なっ……!?」
「私の忠義は、簡単には折れませんよ……!」
絶望の闇を、私の剣が切り裂いた。
「っ……!」
「貴女を
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