第7章:神界大戦
第214話「寄せ集めの希望」
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片腕を吹き飛ばす。
さらに、間髪入れずに一気に間合いを詰め、斧で斜めに断ち切った。
「よし!」
「容赦ないね……まぁ、とりあえず……」
―――“秘術・魂魄浄癒”
倒した事で、簡単に霊術で拘束できるようになる。
すかさず紫陽ちゃんが霊術で浄化し、洗脳を解く。
「とこよを見る限り、ちゃんと解けるみたいだね」
「一応確かめておいたら?」
「そのつもりだよ」
少しして、確かめ終わったのか紫陽ちゃんも一つに戻る。
記憶の統合による、洗脳時の記憶を知り、少し顔を顰めていた。
「とにかく、これで何とかなったね」
「うん。……で、問題は……」
周囲を見渡す。
……逃げ場はないね。
「用意周到な事だ。体力……と言うより精神を消耗した所を、さらに万全の態勢で潰そうって事かい。……呆れたくなるね」
「心を挫くには、確かに有効だけどね……」
周囲には何人もの神と“天使”。
包囲された状態じゃ、他の救援も望めない。
一段落着いた所へこの状況だから、分かっていても“辛い”。
そう感じる事で、余計に私達は不利になる。
「さて、どうするか……」
私達は構え直す。
私と紫陽ちゃんは冷や汗を流しながら、鈴さんは苦虫を噛み潰したような顔で。
……打開策もないまま、戦闘が続行された。
=優輝side=
「ッ!」
躱す。即座に魔力を使い、いくつもの創造した武器を差し向ける。
牽制にもならないが、僅かに稼いだ時間で跳躍する。
「ぐっ!?」
「ふっ!」
一人の“天使”に肉薄。刹那の間に五連撃ほど叩き込む。
最後に回し蹴りを浴びせ、他の“天使”にぶつけておく。
「っ……!」
直感に従い、その場を飛び退く。
何かの力場が寸前までいた場所を覆い、潰した。
「実に厄介だな……!」
駆ける、跳ぶ。そして躱す。
繰り返し、繰り返す。僅かな隙間を縫うように、反撃を繰り出す。
「(感情があれば、このようにはいかなかったな)」
今の僕には感情がない。
だからこそ、こうして神達と渡り合えるほどの強化が出来ていた。
現在、僕は霊魔相乗による身体強化を行っている。
それも、従来のものではなく、それよりさらに上の効果でだ。
今までの強化が10割までとすると、今はその5倍以上だ。
霊魔相乗で掛け合わせる霊力と魔力の密度をそれぞれ五倍にし、効果を増している。
それは単純に効果が5倍になるのではなく、二乗する。
つまり、5倍であれば25倍の効果を発揮する。
そこまで
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