暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第214話「寄せ集めの希望」
[1/9]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話







       =とこよside=







「はぁっ!」

「ふっ!」

 鈴さんの攻撃に合わせ、私は槍を繰り出す。

「遅いよ」

 でも、それはあっさりと刀に受け流される。

「くっ!」

 反撃の一撃を、鈴さんが受け止める。
 受け止めきれない衝撃を返す柄を当てる事で援護し、相殺する。

「そこっ!」

 少ない霊力で術式を編み、それで敵の私の術式を破壊する。
 力のほとんどがあっち持ちな今、私はこんな小細工でしか霊術で対抗できない。

「はっはっ……!力のほとんどはそっち持ちの癖に、千日手じゃないか……!」

「うるさいね。力尽きるのはそっちが先の癖に」

 それは、紫陽ちゃんも同じだった。
 だけど、やはり自分自身。押し負ける事は早々ない。
 押されながらも、紫陽ちゃんは的確に敵の紫陽ちゃんの攻撃を捌いていた。

「(紫陽ちゃんが持ち堪えている間に、“私”を倒す!)」

 倒しきる必要はない。
 洗脳の効果を解除さえしてしまえば、後は式神の術式を破棄すればいい。
 そうするだけで、今の私の自我が本体に還元されて、元に戻る。

「とこよ!」

「分かってるよ!」

 斧を投擲。刀を逸らして鈴ちゃんがそれを受け流す。
 直後に矢を放つけど、それは障壁に阻まれた。

「(紫陽ちゃんと違って、捌ききる事は出来ない。鈴さんと二人がかりで、ようやく拮抗してる……!)」

 力はあっち持ちだけど、武器は刀以外私が持っている。
 それもあって、ようやく拮抗してるんだ。
 戦法や色々な要素もあって、一対一だと捌けない。

「(せめて、刀さえあれば……!)」

 刀があれば、もう少し戦術の幅が広がる。
 得意な武器なのもあるけど……まぁ、ないものねだりしても意味ないね。

「―――ぇ?」

 その時、視界の端の奥の方で、何かが動いた。
 意識を逸らす訳にはいかないため、視線は向けない。
 でも、隙は十分だった。

「こふっ……!?」

「とこよ!?ぐっ!?」

 また殺された。今度は霊術による矢で喉を貫かれた。
 これで……四回目かな?この戦いでは。
 戦闘が拮抗していると言っても、少しでも隙を晒せば殺される。
 鈴さんも何度か殺され、今もまた殺された。
 でも、神界の法則のおかげで立ち上がれる。

「くっ!」

 咄嗟に霊力を放出して、何とか間合いを引き離す。
 体勢を立て直し、再び切り結ぼうとして……

「ッ!?」

 巨大な剣がいくつも飛来した。
 敵の私はそれらを躱すが、いくつかは刀で弾いたらしい。

「……そういう事」

 それらの剣はおそらく、先程視界
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ