天空のアビス
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血統が今も残っている? これだけ多くの血統が生き残るには、いくら何でも逃げる時間が足りないと思うのだが……。
大体ベルカの世界って、どこにあったの? なぜ次元世界では有名な世界の座標が、一般には知られていないの? あ……待って、まさか! いや、ひょっとして……!
『シャロン……私が眠っていた船がこの世界にあった理由って……』
「(確証は無いけど、そういうことだと思う。ミッドチルダは……ベルカだ。ベルカの大地を切り取り、空に浮かせた偽りの大地がミッドチルダだ。海はそのまま持ち上げたから、そこに沈んでいたイクスの船も一緒に運ばれたんだろう)」
『何と……つまり星喰いとは、即ち』
「(星を丸ごと喰らい、自らが想像した大地に塗り替える世界規模の戦略兵器。機械で作られた世界樹だ)」
『人間のエゴとは、ここまでやるのですか……』
「(どこの地球空洞説だって言いたいけど、その空洞が元々一つの世界だった点が特に質が悪い。こういう出来事って大抵全員を助けるようなことは無く、取り残された人も少なからずいただろう。他にどうしようも無かったのもあるんだろうけど……規模がおかしいよね)」
『となれば、地上に見える建造物の一つが星喰いなのでしょうけど、一体どれが……』
「(いや、見当はついてる。管理局地上本部……あれが星喰いの上部ユニットだ)」
『え? あれが!?』
「(そして今も空にあるギジタイ……管理局の本局も、星喰いだ。つまり、星喰いは二つあったんだ。地上も本局もそれぞれ長い改造を経た結果、原型とはかけ離れた姿になってるだろうけどね)」
『管理局の二つの星喰い……片方はベルカからミッドチルダを形成し、地上本部となった。じゃあ、もう片方は……』
「(……イクス、2つ目の建造目的がどうだろうと、イモータルが入手してる時点で考える意味はもう無い。それよりも、星喰いの機能をもっと考えた方が良いよ。あれには間違いなく、アルカンシェルとは違ったベクトルでの広域破砕兵器の側面があるはずなんだ)」
『つまり、宇宙からツァーリボンバー級の核兵器で常に狙われてるようなものですか。何とも恐ろしい話です。しかし……それならこの情報は管理局、いや、ミッドチルダに生きる全ての人間にとって最悪のタブーのはずです。なぜ管理局のAIであるエアがそれを知っているんでしょう……そして、どうしてその情報を私達に届けたのでしょう……』
確かに……管理局にとって致命的であり、ミッドを守るためならむしろ隠すべき情報を渡してきたエアの目的がわからない。一応、この情報のおかげでファーヴニルは今、ミッドチルダ地底世界ベルカで眠ってるってことは判明したのだが、私はアレと接触する気はない。
「ん、そういうことか。ギジタイの次元断層、イモータ
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