ありふれた職業で世界堪能 2
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を図ってやろう。香織を応援してくれたみたいだし、うん。絶対苦労しているはずだ。徹に仙豆を送らせよう。回復役が居なくなって大変だろうから。
そのまま話し合いは終わり、それぞれのテントで休もうとしたのだがユエがまた置いていかれると不安がって抱きついて離してくれない。香織に任せようとしたら何故か香織も抱きついてきて離してくれない。いや、理由は分かるけど、勘弁して欲しい。こっそり抜いているけど、男子高校生の回復力を舐めるなよ。でも、止めて。精神攻撃はマジで止めて。頑張らなくていいから、ユエも頑張らなくていいから、回復魔法とか反則だから、ぬわああぁ。
色々と絞られ啜られ続け、回復魔法で以下ループ。途中で完全に意識を失った。一度は逆転したが、回復魔法の調整は反則だと思います。こっちだけ疲労して向こうは元気な状態、ユエは吸血で更に回復速度が早い。たぶん、半日は襲われて、半日は寝ていたと思う。空腹具合で分かる。色々と足りなくなってるのがな。仙豆(劣)でとりあえず腹を満たして徹が引きこもった部屋に向かう。時間的に大丈夫だと思うが、一応全力で扉を殴ってノック代わりにする。暫く待つと扉が開き、徹が顔を出すのだが、その後ろに見える光景に目を奪われる。
「色々と突っ込みたいけど、とりあえず中に入っても大丈夫か?」
「うむ、ついでに収穫を手伝え。超々促成栽培から超促成栽培位に落としたおかげで美味い作物が取れる」
いやそうじゃない。いや、美味い作物が取れるのは嬉しい。娯楽がそれぐらいしかないから。だからって、田舎の畑みたいな光景をこんな地下で見るハメになるとは思ってもみなかった。THE農家みたいな家まで作ってやがる。湯呑が見えるが錬成した覚えがない。焼物用の窯でも作ったのか?
「おい、仙豆はどうしたんだよ」
「試行錯誤の末に品種改良は済んだ。まだ成っていないが、手応えはある。もう少し待てば量産できるはずだ」
案内されて家の裏に漫画で見たまんまの仙豆の木が生えていた。本当に作れたんだな。
「神水は全部使い切ったからな。ある程度の数が取れるまではここを拠点に引きこもるぞ」
「本当に使い切ったのか」
「仙豆でも状態異常を回復できるようにするのに調整するのに量が必要だったからな。その分、腹が膨れる能力が無くなった。劣の方を大豆の色に戻して栽培は続ける必要がある。とりあえず、とうもろこしが収穫時期だ。手伝え」
ユエと香織も手伝ってとうもろこしを収穫する。もっと本数が取れるのかと思ったが、茎一本に付き一本しか取れないんだな。あと、塩ゆでだけなのに砂糖でもぶっかけたのかと思うぐらい甘かった。芯もそのままバリバリ食えるのは知らなかった。スライスして揚げ焼きにするとスナック菓子みたいになった。王城に居た時より食生活が豊かな気がする。土
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