第三章
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「それでやな」
「こっちの世界でもな」
「そうなってんやな」
「それでな」
まさにそのせいでというのだ。
「こうしてや」
「百人単位の冒険者が総出で探してもやな」
ビクトリア湖南岸、この世界のこの場所でだ。
「そうしてもな」
「見付からんか」
「そうかもな、けどな」
ここでフルルはこうも言った。
「生きものは見付からん時は見付からん」
「そんなものやな」
「そや、それでな」
「ユニコーンもか」
「ちょっとな」
どうにもというのだ。
「百人単位で探してもな」
「見付からんことも」
「しゃあないかもな、若しかすると」
「このまま見付からんまま捜索というか依頼は打ち切り」
「そうなるかもな」
こうしたよくない未来も言うのだった、だがそれでもだった。
フルルはシャーデ―と共に捜索を続けた、だがそれでも中々見付かるものではなく獣やモンスターそして既にこの地域にいることが確認されている生物ばかりが発見された。だがそれでもまだ捜査は続けられ。
冒険者達は学者達の助けも借りて捜索を続けていた、その中で。
ある朝のことだった、フルルは朝起きてまずはテントから出てシャーデーと共に自分達のテントの傍のすぐにあった湖の水で科を洗おうとしたが。
ここでだ、湖のほとりにある生きものを見た。その生きものはというと。
普通のものよりやや、シマウマ位の大きさのユニコーンがいた、フルルはそのユニコーンを見て冷静な顔で言った。
「あれは」
「見付けたんかいな」
「見るんや」
そのユニコーンの方を指差して言うのだった、シャーデ―もその方を見てわかった。そこにいたのはだった。
「まさにやな」
「ユニコーンやろ」
「そやな、ほなな」
「いることが確認されたな」
「ああ、ほなあのユニコーン保護するなりしてな」
「学者さんに手渡す」
「それで依頼は完了や」
こいシャーデーに言うのだった。
「これは」
「そやな、ほな」
二人はすぐにユニコーンに向かおうとした、だが。
湖から突如人魚の少女が出て来た、アフリカ系の人間族の上半身の美しい少女だった。
その少女が丘に出て来てすぐに下半身を人のものにさせた。既に服を着ているので胸も足も露出はない。その少女がユニコーンと優しい顔で触れ合うのを見て。
フルル達は一旦ユニコーンに近寄るのを止めた、そうしてだった。
ユニコーンが去り少女も湖の中に戻ってからだった、フルルはシャーデーに言った。
「湖の中に村があったわ」
「水の中で普通に暮らせる種族のやな」
「そや、あの娘はそこの娘かも知れんから」
「湖の中に入るか」
「そうしてあの娘を探してな」
話を聞こうとだ、こう話してだった。
二人は湖の中に入りそうしてその底の村に来た、村は
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