第63話 太陽が曇る時、西風が吹いて空を晴らす
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「エルナン、済まないがアガット達を呼んできてくれないか?彼らも事件にかかわっている、もしかすると一人くらいは覚えている人間がいるかもしれない」
「分かりました、直ぐに呼び寄せます」
エルナンはそう言ってギルドの導力通信機を使ってグランセルにある店に遊撃士たちがいたらギルドに来るように連絡してもらうようお願いした。
グランセルはリベールの中心だけあって教会以外の施設には導力通信機が設置されているのでこうした際には便利だよね。
そして暫くするとアガットやジン達がギルドに来てくれた。その中には遊撃士でないティータやクローゼもいたが彼女達もヨシュアと関係がある人たちなので呼んでおいたみたい。
エルナンやカシウスが事情を話すと皆は驚いていた。
「ヨシュアお兄ちゃんがいなくなったんですか!?」
「そんな、ヨシュアさんが……」
ティータとクローゼはヨシュアがいなくなったと聞いてショックを受けていた。
その後にエルナンがヨシュアを見ていないか確認するが、全員ヨシュアを見ていないと首を横に振った。
そして今度はカシウスが眼鏡をかけた怪しい人物はいなかったか?と質問する。するとアネラスがもしかして……と覚えていそうな様子を見せる。
「ほら、グランアリーナで出会った人じゃない?名前は確か……えーっとなんだっけ?」
「アンタ若いくせに物忘れが酷くないかい?そいつは……おや?おかしいな、あたしも思い出せないぞ?」
「おいおい、お前ら疲れているのか?あのオッサンは……あれ?誰だっけな……」
「……ぐっ、また頭が」
アネラス達も覚えていないらしくクルツに関しては苦しそうに頭を押さえていた。
「その人物は何処に?」
「えっと、確か王都に着いたときに歴史資料館に向かうって言ってたわ」
エステルの言葉を聞いたエルナンは直ぐに歴史資料館に確認を取る。
「……そうですか、ありがとうございました」
「エルナン、どうだ?」
「駄目ですね。歴史資料館に問い合わせたところここ最近は関係者の誰かが訪ねてきたという事はなかったそうです」
「そうか……」
どうやら歴史資料館に滞在していたっていうのも嘘っぽいね。
「そうなるとヨシュアはやはり……」
カシウスは何かを考えこんでいたが、意を決したような表情になるとエステルに話しかける。
「エステル、この件に関してはお前では荷が重すぎる。だから後の事は俺に任せてくれ」
「えっ?」
カシウスはエステルにこの件に関しては関わるなとキッパリと告げた。それを聞いたエステルは悲しそうな表情を浮かべる。
「どうしてよ!?」
「どうしてもだ。俺の予想
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