第七章
[8]前話
「その人と一緒にな」
「外出させるべきですか」
「それがええ、それでこれからもな」
「この子とですね」
「一緒に暮らしていくんや」
「それでは」
「大事にしてる子でも箱入りにしたらあかん相手もおる」
このことをだ、シャーデーはまた話した。
「このこと覚えておいてな」
「そうします」
「お父さんがこんなに心配してるなんて」
ドラゴンも言ってきた、怒られてしてはいけないこと以外にもそのこともわかって余計に反省しているのだ。
「僕もわかったよ」
「ほなな」
「これからも外出したいけれど」
「そうした時はな」
「お父さんやドラゴンマスターの人とだね」
「一緒にな、そやったら人も驚かんし」
「迷惑もかねないね」
ドラゴンも自分から言った。
「それだったら」
「そこはな」
「守っていくよ」
ドラゴンも約束した、こうしてだった。
商人とドラゴンはこれからはドラゴンは義理の父親である商人か雇われたドラゴンマスターと共に外出も出来る様になり商人は彼とこれまで以上に仲のいい親子となった。
ことはこれで全て終わりシャーデーはフルルと共に彼等そして依頼の成功を報告したギルドから感謝の言葉と報酬を受け取った。そうしてだった。
シャーデーはフルルと共に仕事を終えたのでマリを去ろうとした、だがその時に。
シャーデ―の手にあるものが宿った、そしてその瞬間に彼女の心の中に声が届いてきて語ってきた。
その声の言葉をだ、シャーデーはフルルに自分に語ってくるまま話した。
「イナンナの鎧や」
「メソポタミアの女神やな」
「戦いのな」
「あそこ戦いの女神多いけどな」
「イナンナ女神もそうでな」
それでというのだ。
「それでその女神の鎧でな」
「かなりの防具やな」
「直接攻撃だけやなくて」
「他の辱世の攻撃にも強いか」
「特に闇属性の攻撃にな」
これに対してというのだ。
「特に強いわ」
「そうした鎧やな」
「そして私自身」
心の中に語り掛けてくる言葉は続いていた、シャーデーはその言葉をフルルにそのまま環していった。
「神託を適えて全体的に一回り強くなった」
「そうなったんやな」
「それでな」
「これからやな」
「新しい神具と力で」
その二つでというのだ。
「この世界救うで」
「そうするんやな」
「神託適えたし」
それでというのだ。
「ここからな」
「さらにやな」
「先に進んでいくで」
こう言ってだ、シャーデーはまずは一歩踏み出した。そうしてマリを出て次に行く場所に向かうのだった。
ドラゴンパピー 完
2019・7・24
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