第三章
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「だからな」
「屋敷から出ることも」
「普通にな」
それこそというのだ。
「あるわ」
「そうですか」
「というかこの屋敷相当に広いけど」
それでもというのだ。
「ドラゴンは成長するやろ」
「はい、それは」
「大体二十メートル位に」
「左様ですね」
「そこは考えてたん?」
「その時は別荘に移って」
そしてとだ、商人はシャーデーに話した。
「そこには体育館の様に広い建物もあるので」
「そこでやな」
「暮らしてもらおうと思っていましたが」
「ドラゴンでも充分広いか」
「はい、ただ今は全高で二メートルです」
「ドラゴンやとまだ小さいな」
「子供なので」
ドラゴンとしてはというのだ。
「まだ」
「そやな」
「はい、ですが」
それでもというのだ。
「将来のことは考えていました」
「それは事実やったんやな」
「そうでしたが」
「まあな、やっぱりドラゴンは翼があるからな」
「だからですか」
「そこは考えんとな、空を飛ぶのが好きやねん」
ドラゴンという種族はというのだ。
「それでな」
「建物の中だけですと」
「あかんわ、お庭位には出してたと思うけど」
「日に当たらないと健康に悪いので」
「そこは真面目に考えてたんやな」
「そうでした」
まさにというのだ。
「私にとっては大事な家族なので」
「健康のこともやな」
「真面目に考えているつもりなので」
「それはええことや、けどな」
「ドラゴンは、ですね」
「人でもそやろ」
「言われますと」
自由を求め広い場所に行きたがる、開放感を感じたいというのだ。
「そうでしたね、これからは」
「そのこともやな」
「考えていきます」
「そういうことでな、まあとにかくな」
シャーデーは商人にあらためて言った。
「ドラゴンはな」
「見付けてくれてですか」
「必ず保護して連れ戻すさかい」
「それでは」
「あと届け出したらな」
その時はとだ、シャーデーは身分を隠しているが星の者としてこの世界の政治に携わっている者としても話した。
「ドラゴンでも飼えるけど」
「それはもうしています」
「そこは忘れてへんか」
「法律は守るものなので」
商人はこのことは真面目に答えた。
「ですから」
「ええことや、そやったらな」
「これで、ですね」
「ええわ、そのことはな」
「それでは」
「ほなドラゴン探してな」
「見付けてですね」
保護して連れ戻してくれるとだ、商人はシャーデーが次に続けるが言葉としては出さなかったその言葉に応えた。
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