恋をした乙女
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「最近、印象変わったよね。なんていか、綺麗になったよね、由花子さん。」
「そ〜か〜?」
私が最近見かける由花子の印象というか、『綺麗』になってきたなぁって思ったので言うと、仗助は生返事。
「そういえば、こないだ由花子さん、広瀬君といっしょにいたよ。」
「なに〜?」
「なんていうか、良い雰囲気だった。」
「どこで見たんだよ!」
「カフェ・ドゥ・マゴだよ。」
「あんにゃろ〜、康一に変なコトしたら許さねぇって言っといたのによぉ。」
「別に変なことしてなかったよ。一緒にお茶飲んでただけだし。」
ああいうのって、なんて言うんだっけ?
ああ、そうだ、こないだのドラマでやってた。
『恋は、女を美しくする』って。
そうだ。確かにあの様子はまさに恋する乙女だった。由花子さん、広瀬君に惚れてたけど、より強く恋するようになったんだね。
まあ…、あの時みたいに拉致事件とか起こさなければいいけど。広瀬君の話じゃ、反省したっぽいし、だいじょうぶかな?
恋…か。
「……姉ちゃん? まさか、アイツのこと考えてね?」
「えっ? いや…別に…。」
「姉ちゃん、嘘吐くと鼻の穴が開くんだよ! 分かりやすすぎんだよ! 俺は反対だからな!」
「だーかーら、キラさんとは、そういう関係でも何でもないんだって。」
「うー…。」
疑り深いんだから、この弟は…。なんでか異性が絡むと特にね。
私の交友関係にあんまり口出しされてもね…。それで離れた友達もいたから。
心配してくれるのは嬉しいけどね。
「恋ねぇ…、恋? そういう仗助こそ、純愛派とか言ってるけど、恋したことある?」
「話を変えるなよ。」
「単純に気になっただけ。で? どうなの?」
「さ、さあ…?」
「仗助…、嘘吐いちゃダメだよ? さ〜、お姉ちゃんに全部吐きなさい。」
「イデデデデデ!」
私は仗助のほっぺを抓りながら、考えた。
私がキラさんに抱く感情ってなんだろうっと。
あの人のことを思い出すと頬が熱を持つ。
初めて会った時、そして二度目に会った時も、胸がドキドキした。
あの人の声を聞くと……。
「イヒャイフャイ…。かんふぇんして…。」
「あ、ごめん。やりすぎた。」
私は、我に返り、仗助から手を離した。
……分からないなぁ。
もし…、三度目に会うことができれば、分かるのかな?
もし、会う約束ができたなら、私、どうなるんだろう?
あっ、そういえば…。
「返事書くの忘れてた。」
「まだ文通してんのかよ。」
「それ以外に連絡手段もないもん。帰ったら書く。」
「姉ちゃん、もっかい
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