ロアナプララブソフィ
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い解決ができていたさ。
なるほど。
そういう噂が立ったのか」
ロックと張は互いに睨む。
先に目をそらしたのは張の方だった。
「そういうことにしておこう。
この街に有益である限りは何も言わんよ。
邪魔したな」
そう言って、張は部下を連れて去ってゆく。
ロックはそんな張の後ろ姿を消えるまで追いかける。
総合商社が国家の裏の諜報機関ならば、表の諜報機関である『トウキョウ・フーチ』がこの街を放置する訳がなかった。
里帰りでのバラライカとの繋がりを知った彼らが、親兄弟を使って現地工作員にと企んでいるのをロックは知っていた。
ここに来たのは、その女エージェントに断りを入れるため。
だが、その女エージェントは何時まで経っても来なかった。
「よぉ。ロック。
ここ最近の港での散歩は楽しかったかい?」
日も落ちた頃に帰ってきたロックにレヴィが軽口を叩く。
待ちぼうけを食らって疲れたロックがなにか言おうとしてレヴィが肩を抱いて部屋から出す。
「話は『イエロー・フラッグ』で聞こうじゃないか。
何はともあれ酒だ酒!」
こうして、ロックはロアナプラの日常に戻ってゆく。
『トウキョウ・フーチ』の女エージェントがどうなったのか、誰が何をしたのか知ることもなく、この悪徳の街の日常は続く。
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