二度目の死
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「あ〜、仗助さんのお姉ちゃんだ〜。」
「あれ、重ちー君。おはよう。」
「おはよ〜!」
重ちー君は、欲さえ絡まなければ素直で良い子でした。
……あの時(宝くじ券の一件)は、しばいてごめんね…。
「姉ちゃ〜ん。」
「あ、仗助。」
「およ、仗助さん! 億泰さんも!」
「よぉ! 重ちぃ!」
なんだかんだあったが、三人は友達という形で収まったみたい。まあ、同じスタンド使いだしね。しかも、ぶどうが丘の中等部の生徒で後輩だったんだし。
「あ、そうだ、仗助さんのお姉ちゃん。聞きたいことがあったんだど。」
「なぁに?」
「おらのハーヴェストが見えるだど? じゃあ、お姉ちゃんもスタンド使い?」
「……一応ね。」
「?」
「おい、重ちー。あんまりそのことには触れないでくれ。」
「なんでだど?」
「い、色々とあんだよ! 色々と!」
「仗助さんのお姉ちゃんのスタンド、見てみたいど。」
「っ!」
「こぉら!」
「いだっ! なにするど!」
「人の嫌がることはするなって、親に教わらなかったか!?」
「こら、仗助。重ちー君は、悪気があるわけじゃないんだから。」
「けど!」
「あのね、重ちー君。私のスタンドは、制御ができてないの。だから君のように自由に操れない。」
「ほへ?」
「青いバラの花を…、見たことがある?」
「それ見たことあるど。触ったら消えたけど。」
「えっ?」
「?」
つまり、今、重ちー君には、青いバラの花(寿命)が入ってるってことか…。
私は、仗助と目を合せた。
どうする? 言うべき? 私のスタンドの能力を? やめとく? 重ちー君、口軽いから? じゃあ、そうするか…。
アイコンタクトの末、秘密にしておくことにした。
せめて、重ちー君が死ぬような目に遭わないことを祈るしかないのかもしれない…。
けれど…、その祈りは、変えようのない運命に逆らえなかった。
仗助と億泰君ってば、この後1000円も重ちー君に借りようとして…。
母さんが今日お弁当作れなかったし、私も朝寝坊したから作れなかったし。この守銭奴め。
宝くじの500万円は、私が預かってるし、私が持ってたお小遣いのお金で立替えといたよ。
「あの500万円、貯金してるだど?」
「うん。あんな大金持って帰って見られたら、家族がひっくり返っちゃうよ。」
「……仗助さんは、うらやましいど。」
「どうして?」
「おら、一人っ子だから、お姉ちゃんがいてうらやましいど。」
「こんな暴力的な姉はイヤでしょ?」
「ししっ。暴力は嫌いだけど、おら達のことを本気で怒って叱ってくれただけだど?」
「まあ…ね。」
「おら
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