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ヘルウェルティア魔術学院物語
第二話「入学式」
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になる。無論中には近接戦が得意と言う奴もいるだろうし俺みたいに国柄、家柄のせいで無理矢理習わされた者もいるため「魔術師=近接戦が出来ない」とはならないが大半はこの図式に当てはまってしまう。

さて、そんな事よりも俺は入学式が行われる第一体育館に来ている。順番とかは特に決められていないので自由に座る。勿論席は全て埋まる筈なので詰められるところは詰めなくてはいけないけど。

俺は真ん中の列の端の方に座ることが出来た。ふと隣を見ると昨日見た緑の髪の女性が座っていた。こんな偶然もあるんだな。そうしてみていたせいか女性がこちらの視線に気づき顔をこちらに向ける。…ふむ、かなりの美少女だな。

「…え、と。何ですか?」

「あ、ごめん。珍しい髪の色だからちょっと気になってね…」

「…もしかして他国の人ですか?」

「そうだよ。でもなんでわかったの?」

試験の時には民族衣装を着ていたから知っている人なら知っていただろうけど今着ているのは学院の制服だし髪の色も金髪で特に珍しいわけでもない。しいて言うなら少し日焼けしているくらいだ。まあ、それも公国にいたころの話で今は目立つほど肌が焼けている訳じゃない。

ここ(魔術学院国)ではこの色は別に珍しくないんですよ」

「へぇ、そうだったのか。俺ベルン以外はあまり立ち寄らずに来たから分からなかったよ」

「そうなんだ。あ、もしよかったら他国の事とか教えて…」

『静粛に!これより魔術学院入学式を開始する』

彼女がそこまで言った時教師の言葉と思われる声が体育館に響き渡る。今のは風属性魔法を応用して声を大きく、そして遠くまで届けたのだろう。

「入学式始まったからまたあとでね」

「う、うん。そうだね」

彼女にそう言って話を区切り入学式に集中するが途中で気付いた。俺、名前聞いてなかったわ。しかもこの後ってクラス毎に別れてそれぞれの教室で注意事項とか授業の説明をするんだった…。話す時間ねえじゃん。

俺はGクラスって言われたけど彼女はどうなんだろうか?もし同じクラスだったら嬉しいんだけどな。やっぱり同じクラスにキレイどころがいるだけでテンション上がるよな!

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