漫画家
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キレることを知っていたため、挑発。
結果、仗助は狙い通りキレてしまい、目を開けてしまったものの…、キレすぎてて、露伴先生のヘブンズ・ドアーが効かなかったっということだった。
「あーあ…、どんだけ貶したんだか…。」
「そういえば、ミナミさん、どうして仗助君は、そこまで髪型のことを貶されると怒るんですか?」
「それはね…。」
ここから先は、私がざっくりと覚えている過去のこと。
4歳だった私達に突然の不幸が訪れた。
それは、仗助が突然高熱で倒れてしまったことだ。
母さんには見えていなかったけど、人型の人じゃない手が、仗助の体を蝕んでいたのを、私は見ていた。
私が見ていた手のことは母さんに話しても信じて貰えず、あまりに突然のことで気が動転していたんだろう。母さんは、車で雪道を病院まで走らせようとした。その時はお爺ちゃんもいなくて、私も乗ってた。
けど、当時の杜王町は、まだ開発中で雪道に車輪を滑らせて立ち往生してしまった。
救急車を呼ぶべきだったと後悔する母さん。私は、毛布でくるまれた仗助を抱きしめていることしか出来なかった。
そんな時だった。
夜の雪景色の中、場違いな青年がいたの。
血だらけで、制服を着ていて、たぶん、学生さんだったのか?
一番特徴は、その髪型。そう…、今の仗助と同じ、リーゼントだったの。
その青年が、学ランの上着をタイヤに挟ませて、車を押し、立ち往生していた車を走らせる手助けをしてくれた。
仗助は、それから50日間も病院に入院。けど…、仗助も青年のことを見ていたみたいで、意識が戻ってからは、髪型をリーゼントにするようになった。
4歳だった私は、その時の青年の顔を覚えてない。けど、私には、その人が仗助を救ってくれたヒーローのように見えた。何のためらいもなく、勲章であるはずの学ランの制服をズタボロにしてまで助けてくれたこと。それは、仗助も同じことで、仗助にとって憧れであり、生きる見本となったんだ。
「だからね。その人と同じ髪型を貶すことは、憧れのその人を汚すことと同じ事。だから怒るんだよ。」
「けどよぉ、それにしたって短気すぎやしねぇの?」
億泰君の言うことはもっともです。でもね…。
「それは…、たぶん、うちの母さんの遺伝かな?」
「おーう…。」
で? 私は、なんでその人の顔を覚えてないのかって?
だって、当時4歳だよ? しかも双子の弟がいきなり死にかけてたんだよ? 不安と怖さで涙で目がそれどころじゃなかったって。
ざっくりと、リーゼントの学生さんだったなぁってぐらいしか、覚えてないよ。
そして、この直後、まだ意識があった露伴先生が、ペンを手に、紙に私が話した話と自分が体感したことをメモとス
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