透明な赤ちゃん
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」
私達は、全速力で走って追いかけた。
うん、たぶん、中距離走のタイムは、一気に縮んだんじゃないかな? って、ぐらい走ったよ。
「じょおおおおお、だんじゃないっすねーーーっすよ! コラァ!」
「まったくーー、もう!」
走りすぎて横腹痛い、死ぬ…かと思った。
「すまんかったのう。……?」
ああ…、自販機…ジュースジュース…。
「仗助君…、ミナミちゃん…。何かがわしのズボンを引っ張っとるんじゃが…?」
「へ? あっ、そう…、引っ張られてどっかいかないでくださいよ?」
「じょーすけ、ジュース買おうよ。」
「さんせー。」
「じょ、仗助く〜ん、ミナミちゃ〜ん!」
「えっ? どうしたんで……、えっ?」
私が見たのは、ジョースターさんが手にしていた杖が見えない何かに奪われ、軽く振り回されてから落ちたところだった。
「うそ…。」
「姉ちゃん?」
「ちょっ、今見てなかった!? なんか見えない何かがジョースターさんの杖を…。」
「はあ?」
「オーマイゴッド! 仗助くん、ミナミちゃん! スタンドが笑いおった!」
「どこどこ!?」
「姉ちゃん、どうしたんだよ?」
「だから、何かいるんだって!」
「おいおい、いくらボケに付き合ってやってるからって…。」
「だから!」
その時、野良犬がうなり声を上げ、ナニかに襲いかかろうとした。
「ハーミット・パープル!」
次の瞬間、ジョースターさんが手から紫色の茨を出し、見えないナニかを絡み取ってそれを持ちあげて両手で受け止めた。
オギャアアアアアアアアアア!
「…赤ちゃん?」
「なんか泣き声が聞こえるっすね。もんのすごい近くのようだけど…。」
「違うよ、仗助。」
「えっ?」
「ここじゃよ、仗助くん…。赤ん坊じゃ! 丸裸の赤ん坊がココにおるんじゃ…。本物じゃ! 触っとる感触だと分かる『透明』なんじゃ。この赤ん坊…。」
「なっ!?」
「信じられない…。」
私は、ジョースターさんが抱えている透明な物を手で触った。
フニフニした柔らかい感触…、そして温かさ。これは…、まごう事なき…、赤ん坊です。
「透明な、赤ちゃんだ。」
レッド・ホット・チリ・ペッパーの件が終わって、安心したのもつかの間、私達の町は…、杜王町は、決して安心できる場所ではなくなっていたみたいです。
その後、どうしたかって?
まず、赤ん坊が何者かに透明にさせられたんじゃなく、赤ん坊自身がスタンド使いだとジョースターさんは分析した。
丸裸のままでいさせるわけにみかないし、まずお母さんを探さないことにはこの子の能力は解けないだろうということで、まずは赤ん坊用のグッズを買いに。
あ
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