レッド・ホット・チリ・ペッパー その1
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「んぎゃああああああ!」
「おっとやべぇ、来ちまったな。」
「鋏! ハサミ来てる、来てるって! 早く逃げて逃げて!」
「二人とも! いい加減ゲームやめなさい!」
私が仗助の横にしがみついて怖がって、ニヤニヤ笑いでゲームをプレイしてる仗助。
なんでホラーゲームって、ゲームって分かってても怖いのぉおおお!?
しかも今、夜だし! あーーーー!
母さんが後ろからゲシゲシと仗助の背中蹴ってるけど、やがて手元が狂って仗助が、ゲームの敵にやられた。
「さっさとゲーム片して宿題しな。」
「〜〜〜っ。」
「あ〜、クソ、負けた。姉ちゃん、姉ちゃん? 俺がついてるからだいじょうぶだって。なんなら、今日一緒に寝るか?」
「ふざけないの!」
「ふぎゃっ!」
冗談言ってくる仗助の鼻を摘まんでやった。ちなみに、ホラーゲームをしようぜって言ってきたのは仗助だ。私が怖がるのを面白がって、この…弟は…。
まあ、もう10時過ぎだし、母さんが怒るのも仕方ないけど。
私は、胸ドキドキのまま、テレビのチャンネルを変えた。その間に、仗助はゲームを片付ける。
それからテレビを消そうとしたけど、なぜかテレビの画面は消えない。
「あれ? 電池が切れたかな?」
その時。
テレビ画面から、テレビのドラマの台詞じゃない、声が…聞こえた。
『い〜い、悲鳴だったぜ。ミナミちゃ〜ん。』
「えっ?」
「っ! 姉ちゃん離れろ!」
『よぉ、久しぶり。中々呼んでくれねぇから、自分から来ちまったぜ。ミナミちゃん。』
「レッド・ホット・チリ・ペッパー! てめぇ!」
仗助が私を庇うように立つ。
「何しに来た?」
『“今頃”、聞くなよ。以前からちょくちょくこの家にゃ寄らせてもらってたんだぜ〜?』
「なっ!」
『知ってるぜ〜。天井裏の大量のあの青バラも、おめえらの爺さんにその青いバラの花を使ったことも。』
「!」
『もちろん、俺が殺してやった形兆の弟の億泰んとこも、康一のエコーズも、由花子も、間田が入院したこともな〜〜。え〜〜? それにしてもミナミちゃん、ひでぇことするんだねぇ? 誰から取ったかも分からねぇ寿命を勝手に使っちまうなんてよぉ。』
「う…。」
「姉ちゃん、聞くな! てめーみてぇな、コソコソしてる小悪党なんぞに渡すよか、遙かにマシだぜ。」
『か〜〜〜! 言うじゃねぇか! この野郎! ま、確かに欲しいっちゃ欲しいんだけどよぉ。スタンド体だからか、知らねぇが、あの青いバラの花だけは電気化できねぇんだよなぁ。だからほっといたんだぜ。あえて…。』
「で? 何しに来たんだ? コソコソしやがって、てめー姉ちゃんのストーカーだってんなら、容赦はしないぜ
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