天井裏の部屋の青いバラ
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「なら、それでいいんだぜ。」
空条さんは、そう言った。
私は、少し考えてから、青いバラの花の束を掴んだ。
「ねえ、仗助…。」
「な、なに?」
「日本人の平均寿命ってどれくらいだっけ? お爺ちゃん、今55歳だよね?」
「は、80以上とか、90くらい生きりゃ上等じゃねぇの? そりゃ、100までいけばもっといいかも、だけど…。」
「じゃあ、もっとか…。」
「やんの? 姉ちゃん?」
「…それ以外に使い道が今思い付かない。それとも、来年お爺ちゃんが死んでもいいの?」
「な、わけないじゃねぇか!」
「なら、決まり。」
「お、俺も手伝うから!」
「いいよ。私がやるの。」
「いいや! 俺も手伝う!」
「仗助!」
「姉ちゃんが全部背負う事なんてねぇんだ! もっと俺を頼れよ!」
「………馬鹿弟。」
そんなこと真剣に言われると涙がまた出ちゃうでしょうが!
「俺も手伝ってやるぜ。」
「空条さん…。」
「少しぐらい負担を肩代わりさせな。これでも年上だぜ?」
「…もう。」
結局、私達三人で、お爺ちゃんに青いバラの花を入れた。もちろん悟られないようにこっそりと。
お爺ちゃんは、勘が良いからもしかしたら気づいているかも知れないけれど。有無なんて言わせない。
これは、私の勝手だから。
あと…、まだ天井裏に花は山ほどあります。
残りの花の処分も考えとかないといけないな…。
空条さんがSPW財団に頼んで保管して貰うか?って提案してくれたけど、ブルー・ブルー・ローズのことだから、減った分だけ、またどこからか増やす可能性があるので保留した。
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