虹村兄弟 その2 side:仗助
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弓と矢は?」
「康一?」
「ぼ、僕は、仗助君のおかげで生きてるけど! もしまた矢で射られた人が出たら、今度こそ死ぬかもしれないんだよ、この町で!」
「…もう手遅れだぜ、そりゃ。」
「億泰…、てめぇら…!」
「兄貴は、あるスタンドが使えるスタンド使いを探して次から次によ〜、人をあの弓と矢で射ってきたんだぜぇ! そんな中にゃ死んだ奴もいた!」
「そんな…。」
「億泰。教えろ。お前らは何でスタンド使いを探してんだ? どうして形兆の野郎は、姉ちゃんのスタンドが必要だって言いやったんだ?」
「そいつは…、屋根裏部屋に行けば…。」
「やねうらべや?」
俺は姉ちゃんを背負い、屋根裏部屋へ向かうことにした。
部屋どころか、家中に赤い根っこが張り巡らされているみたいだ。けど、俺達のために道だけは開けてくれているらしい。
屋根裏部屋に入ろうとした直後、形兆の野郎のバッドカンパニーの砲撃が飛んできた。
咄嗟にクレイジー・ダイヤモンドで防げたものの、危なかったぜ…。
「仗助…!」
形兆の野郎が部屋の壁の端に背中をつけて座り込んでいた。アイツの周りには、アイツから咲いた物なのか、青いバラの花が散乱していた。
「止めたのは、お前か!? あと少しだったのに!」
「どういうことだ?」
すると部屋の奥の隅っこで何かが蠢いた。ジャラジャラと鎖が鳴る音がした。
そこには、この世の物は思えない、醜い肉塊?がいやがった。鎖の音は、首に付けられたでっかい鎖の音だ。
それから語られたのは、形兆と奥泰の二人の親父の話だった。
あの肉塊の正体は、DIOって野郎の肉の芽で変貌してしまったアイツらの親父さんだった。
そして、形兆の野郎は、死ねない怪物になっちまった親父を殺すスタンドを探して弓と矢で次から次に人を射ってスタンド使いを生み出していたのだという。
だが…、最近になって、転機が訪れたのだと言った。
死にかけの犬猫やホームレスから咲いた赤い茎の青いバラを摘み取る、赤い根っこを見つけ、それが、スタンドだと分かり、そのスタンドの持ち主が他でもない、俺の姉ちゃんだって知ったのだと言いやがった。
形兆の野郎が言うには、杜王町中に赤い根っこは張り巡らされていて、なぜか普通の人間にも見えるし、青いバラの花を拾えるのだとか。
そして、アンジェロの野郎に殺されたが、生き返ったうちのジジイを見て確信したのだとか。
姉ちゃんのスタンドから咲く青いバラの花は、生命の寿命そのモノだと。
生と死を自在に操れるスタンド。
それが姉ちゃんのスタンドだって言いやがった。
信じがたい…。けど、筋が通る! あの青いバラの花が寿命…、命そのモノだったんなら、ジジイが
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