虹村兄弟 その1
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」
男はそう自問自答している。
なんなの? 一体なにが…? 私のスタンドに用? どうして?
「自分の弟があれだけ傷ついても無反応なわけだ!」
次の瞬間、小さな兵器から砲撃とミサイルが発射された。
「仗助!」
「ドララララ!!」
あちこちから血を流している仗助が、スタンド『クレイジー・ダイヤモンド』の拳で砲撃とミサイルを防いだ。
「まさかと思うが〜? 死なないと使えない代物だってわけじゃあるまい?」
「し、知らない! 私は自分のスタンドをなにも知らない! 用があるんだとしても、仗助と広瀬君を巻き込まないで!」
「チッ!」
舌打ちされた。
「追い詰めたりないか…。それとも…。ならば…。」
すると、広瀬君の顔の横に一匹の軍人達のようなスタンドがスルスルと降りてきてナイフで広瀬君の顔を刺した。
悲鳴を上げる広瀬君。
その瞬間、広瀬君の体から、大きな卵のような物が飛び出して床に転がった。
「すた…んど? これが康一のスタンドか?」
えっ? 卵のスタンド? あれ…ヒビが…。
「もういい! 知りたいことはこれで十分! 全隊戦闘態勢!!」
「やめて! グアッ!?」
男に腹を蹴られた。
「姉ちゃん! てめぇ!」
「ダメか…。完全に暴走状態か、それとも自力で抑えているのか…。どちらでもいい。ともかく、ミナミ、お前のスタンドは、俺が求めている理想のスタンドにもっとも近い! それを使ってもらうまで…。」
「ぅぐ…、じょう、すけ…、ひろ、せ、く…。」
仰向けに転がされて腹の上から踏みつけられて吐き気がこみ上げる。
「形兆! その足をどけろーーー!!」
「攻撃開始ぃーーーーー!!」
男の号令と共に、激しい銃撃と兵器の砲撃が仗助と広瀬君を襲った。
ひとつひとつは小さい。でも数が集まれば凄まじい。あまりの攻撃力にボロボロの空き家が崩れそうだ。
どうしたらいい? どうすれば、仗助達を助けられる? 私のスタンドで? でも、どうやって?
私は、自分のスタンドの存在を感じた事なんて、一度だってないのに!!
攻撃音と血のにおいが濃くなる。
もう時間が無い。
ナニヲオソレル?
恐れる? なにをって…、そりゃ仗助が死ぬかも知れないから…。
ホントウは、チガウクセニ。
違わない! なにも違わない! 私の大事な家族を、弟を大事に思ってなにが悪いの!?
ホントウにオマエがオソレテイルノは……。
違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!
“ジブン”ジシンの、チカラ。
青いバラの花が……、咲く。
撒き散らされるように宙を舞う、青いバラの花。
そ
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