アンジェロ その2
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見て笑った。
『おめーらが悪いんだぜぇ?』
「嘘でしょ…、お爺ちゃん…、お爺ちゃん?」
私はもつれそうになる足で倒れて血を流しているお爺ちゃんの傍に来ていた。
『このオレから目を離した、おめーらの“せい”なんだぜ、こうなったのは!! いい気になってたんだよぉ! くっくっくっ! いい気になってる奴が絶望の淵に足をツッコむのを見るのは……、ああ〜〜〜っ、気分が…。』
「うぅぅ…。」
『えっ?』
「!」
「お爺ちゃん?」
「? どうした、ミナミ。わしゃどうしたんじゃ? 頭でも打ったかのう?」
さっきまで、目と耳から血を流してピクリとも動かなくなってたお爺ちゃんが、何事も無かったように傷が無くなって起き上がった。
『ど〜いぅこどだあ〜〜〜〜!? おれは確かに殺したは…。』
「ドララララララ!!」
なにが起こったのか理解できないでいるアクアネックレスを、仗助のスタンドが連続で殴った。
『ちっ! ちくしょう! 何が何だか…! まあ、いい…、次こそは…!!』
水分状のスタンドは、殴っても無意味で、そのまま扉の隙間から逃げていった。
窓から空条さんが入って来た。
「お、お爺ちゃん…、本当に…本当に、本当にお爺ちゃん?」
「どうしたんじゃ? わしゃ、ミナミと仗助のお爺ちゃんだぞ?」
「じじい…、これ何本に見える?」
「三本。こりゃ! 仗助! わしゃまだボケとらんわ!」
「おじいちゃーーーん!」
「じじいーーー!」
「うお!」
気がつけば、二人がかりでお爺ちゃんに抱きついていた。
そしたらお爺ちゃん、潰れちゃった。生きてるけど。
「それよりも、こりゃ、そこのお前! 土足で人の家にはいるんじゃないぞ! どこのもんじゃ!?」
私と仗助をどかしたお爺ちゃんが、空条さんに言った。
空条さんは、私を見ていた。
私は…、泣いてて全然気づいてなかった。私の足下の絨毯から、鮮血のように真っ赤な木の根っこがユラユラと少しだけ出ていたことに。
「ミナミ。」
「…ふぇ?」
「気づいてないのか?」
「はい?」
私がキョトンとすると、足下にあった根っこが消えていた。
「いや…何でもない。」
そう言って空条さんは、帽子を直した。
この後、空条さんのことでお爺ちゃんに説明会。
空条さんについての説明後、お爺ちゃんが…。
「ところで、青いバラの花を見なかったか?」
っと聞いてきた。
「いや、見てねぇよ?」
「私も。」
「…そうか。」
「青いバラが…どうしたんだ?」
「いや、なに。さっき倒れたときに起き上がったんじゃがのう。なんでか頭の中に、青いバラが過ぎったんじゃよ。それだけじゃわい。」
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