ミナミと仗助、空条承太郎に出会う(side:ミナミ)
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「な〜にやってのかなぁ?」
「えっ? なにって見りゃわかっだろ?」
「わかんないわよ。馬鹿弟。」
「嘘吐けよ、ほら鼻の穴開いてっし。嘘吐くといっつもそうじゃねぇか。」
「あら、そう? けど、あんた、カメ、嫌いじゃなかったっけ?」
「いやさぁ…、この際だから触れるようなろうかなって…、ハハハ…。」
「その割には震えてるじゃない。手伝ってあげようか?」
「や〜めろっての。」
「フフフフ。」
「なにしとんじゃ!」
「はっ?」
「へっ?」
見ると、いかにも不良ですな見た目の四人の高校生が来ていた。
あれ? いつの間に? 見たところ、同じ学校の制服ね。新学期に向けて縄張り作りかしら?
……絡まれるのはいいけど、人の胸をジロジロ見ないで欲しいな。これでも気にしてるんだから。
「おっぺぇデケぇな…。」
「あんたらに見られためのもんじゃないわよ。」
「あんだとコラ!」
「まあまあ! おちついてくださいっすよ!」
私がプイッとそっぽを向くと、弟・仗助が不良と私の間に割って入った。
「ん〜〜〜? おまえら、顔に似てっな!? 兄弟かぁ!?」
「そ、そうっすね。俺が弟です。」
「一年にしちゃタッパのでかい弟だぜ。」
「うちの高校に入ったんなら、うちらに挨拶しな!」
「ちょ…、は虫類って奴は苦手で…。っ!」
噴水にいたカメを突きつけてきて怯える仗助。次の瞬間、不良の一人が仗助の顔を殴った。けど仗助は動じない。どこか静かなものだ。
私達は、その背格好、故にこうしてよく絡まれます。
仗助の髪型は理由はあるけど、私達の体格とかって、間違いなく一度も会ったことがない、父親の血よね…、絶対。お爺ちゃんも警官だから鍛えてる分立派ではあるけど、私達なんて鍛えてもいないのに、こんなだし。
絡まれ慣れてるせいか、仗助は、ヘコヘコ謝ってる。外見不良でも、中身は純情だからね。……おそらくは。
「ちんたらしてっと、そのアトムみてーな頭もカリあげっぞ!!」
「あっ。」
思わず声が出て、慌てて私は口を手で塞いだ。
しかし、手遅れ。不良が。
「おい、先輩…。あんた…、今、俺の頭のことなんつった?」
おおっと、手遅れ〜。そしてバイバイ、不良の皆さん。私は見てない、聞いてないと、背中を向けて耳を塞いだ。
…頃合いかなって思って振り返ると、仗助よりずっと背が高い白い格好の男の人がいた。
「東方仗助…。1983年生まれ、母の名は、朋子。母親は、その時21歳。東京の大学へ通っていた。」
すらすらとなぜ仗助のフルネームと、母の名と経歴の一部を言った。
「生まれた時より、この町に住んでいる…。1987年、つまり
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