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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica47イリュリアが悲願の為〜Wir sind in Berlka geboren〜
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いつか繰り返されるだろうな」

「殺すのか・・・? 管理局員が、教会騎士が・・・!」

グレゴールは重力に抗うように両手を付いて上半身を起こし、ルシリオンを睨み付ける。

「まさか。お前を殺せば、その様子を見ていたキュンナも口封じのために殺さないといけなくなる。今お前が言ったように、俺は局員で教会騎士だ。殺害ではなく逮捕で、お前たちの野望を打ち砕く」

――シーリングバインド――

重力場を解除すると同時、ルシリオンが発動したのは、拘束した相手のリンカーコアの活動を弱らせ、魔力生成を阻害させるバインド。キュンナとグレゴールは四肢を拘束された。

「お前たちは知っているかな? 俺の持つ魔術の中には、コード・エイルというものがある。こいつは対象の身体の異常を完治させる効果を持つんだが、対象によってはある副次効果を発揮する」

ルシリオンは“エヴェストルム”の穂先をグレゴールへと向け、サファイアブルーに光輝く魔力スフィアを1基と生成。そして「コード・ゲルセミ!」と術式名を告げ、上級閃光系砲撃を1発と発射した。魔術ではない魔法としての一撃だったが、上級であり、グレゴールの防御力が著しく低下していた状態での直撃。

「ぐおおわあああああ!」

着弾時に発生した強烈な閃光爆発にキュンナも「きゃああああ!」と悲鳴を上げた。爆煙で姿の見えないグレゴールを前に、ルシリオンは“エヴェストルム”を横に凪いだ。

――風音よ広きに渡れ(シルフィード)――

それと同時に放たれるのは強烈な爆風。下級風嵐系術式シルフィードによるもので、グレゴールを覆っていた煙は一瞬で吹き飛んだ。

「グレゴール。お前の不死性は後天的なものだろう? エイルは遺伝子レベルでの治癒を可能とする。・・・お前の不死性という異常も、綺麗サッパリ治してくれるだろう」

「ふん! 不死性だけが我の全てと思ってもらっては困るな! たとえ不死を失ったとしても、この肉体1つでベルカを、レーベンヴェルトを再興しよう!」

直撃によって負っていたダメージも、不死性によって回復していくグレゴールは、自信に満ち足りている瞳をルシリオンに向け、「やってみるがいい!」と促した。今の発言が嘘ではないことは理解したルシリオンは「なら遠慮なく」と、コード・エイルの術式をスタンバイした。

「グレゴール!」

「ご心配なく陛下。再び人の身に戻るだけのことゆえ。命尽きるまでの時間で、必ずや我らが故郷を取り戻しましょうぞ!」

――女神の祝福(コード・エイル)――

ルシリオンはグレゴールの肩に右手を置き、コード・エイルを発動。グレゴールの全身がサファイアブルーの魔力に覆われ、そして彼は低い唸り声を発し続けた後、「我の体が・・・」と漏らした。

「・・・これで不死性は
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