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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica47イリュリアが悲願の為〜Wir sind in Berlka geboren〜
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自動ドアが急に閉まり、脇に在る別のドアが開いた。それだけで「誘導されている・・・?」と察することが出来たキュンナは、グレゴールと合流することを選んだ。

「陛下。お待たせして申し訳ありませんでした」

待つこと十数分。白銀の甲冑で全身を覆ったグレゴールがやって来た。それが意味するのはパーシヴァルの敗北。甲冑は傷だらけだが、体の損傷は無い。グレゴールの不死性という体質の前には、どれだけ傷を付けてもすぐさま再生し続け、最終的には相手の魔力や体力が尽きてしまうのだ。

「騎士パーシヴァルはどうしました?」

「ぬるま湯に浸かりきった現代の騎士としては合格ですな。いずれ心変わりさせて見ませしょう」

「生かしたのですね」

「ええ。クローンとは比べられぬ程の実力を亡くすには惜しすぎますゆえ」

誘導されるままに廊下を突き進むキュンナとグレゴール。2人を誘い込むように何度もドアが閉まり、ドアが開き、エレベーターで降り、そしてとうとうゴールへと到着した。そこは本部地下7階、トレーニングルーム。空戦すらも行えるような広大な部屋だ。

「来たな、待っていたぞ」

キュンナとグレゴールの耳に声が届く範囲内に、銀色の髪と、融合騎のアイリとユニゾンしていることで僅かに発光している蒼と紅の光彩異色、黒の長衣を身に纏った女性と見間違う外見をした男、「ルシリオン・・・セインテスト・・・!」がそこに居た。

「キュンナ・フリーディッヒローゼンバッハと・・・グレゴール・ベッケンバウワーだな・・・? この施設内に居たお前たちの同志とやらは、俺とアイリで片付けさせてもらった。残るはお前たち2人、そしてフィヨルツェンだけだ」

ルシリオンは左手に携えている双槍型デバイス・“エヴェストルム”を構えて、臨戦体勢に入った。キュンナとグレゴールは、横目で互いを見た後・・・

「骨が折れそうですが、私たちが同時であればなんとか・・・」

「いけるでしょうな。我が盾役になりますゆえ、陛下は夢影による包囲攻撃を」

――夢影――

出現したキュンナの分身体3体とグレゴールが前に出て、キュンナを護るかのようにルシリオンの前に立ちはだかった。

圧戒(ルイン・トリガー)

直後、ギンッと鈍い音がし、キュンナとグレゴールは聞き慣れたその音にハッとして、その場から離れようとしたがすでに手遅れ。

「うっぐぅぅ・・・!」「むぉぉぉ・・・!」

あらゆる物質を押し潰すように発生した重力場により、キュンナとグレゴールは強制的に床に伏せることになった。その格好はまるで許しを請うために土下座しているかのよう。

「キュンナ。お前の出生の秘密から言えば、お前もまた被害者だ。しかしグレゴール、お前はダメだ。お前を生かしておいては、このような事件が
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