ターン13 太陽と月と罪と罰
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ったいかにもな勇者の装備に身を包む。星々の軌道を変えるため一時的に手を組んだ勇者と魔王の姿は、少女の目にはひどく頼もしいものに映った。
「あれ?でも、お姉様。最初からファンタジー・マジックのカードが手札にあったなら、なんで鳥居さんは魔王の降臨を使ったんですか?」
「ネタバレは冷めるからな、とはいえヒントだけは教えとくよ。簡単な話、奴が狙ってるのはサッシー・ルーキーのもう1つの効果さ。それにしても鳥居の奴、2枚も伏せが残ってるってのにずいぶん強気でいったな」
意味深な呟きが、当の本人の耳に届いたのかは定かではない。ともあれ、天高くで無慈悲な光を放つ天体の龍へとその先陣を切ったのは勇者サッシー・ルーキーだった。飛び上がりざまにその剣を振り上げ、力任せに振り下ろしにかかる。
「サッシー・ルーキーは破壊された時にデッキからレベル4以下の魔界劇団を1体リクルートする、だろ?確かにこの攻撃でクイラのバウンスが通っちまえば、すでにこのターン破壊耐性を使ったルーキーは戦闘破壊されて後続を呼び、そいつが攻撃力1500以上なら4000以上のダメージが通る計算になる……だが悪いな兄ちゃん、俺は一筋縄じゃいかないぜ?まずクイラが攻撃対象に選ばれた瞬間、クイラ自身の効果を発動!その攻撃モンスターの攻撃力の半分だけ、俺のライフを回復させる!」
「『もちろん、その効果も理解しております。ですがいかにライフが回復しようとも、星々の輪廻は表裏一体の月が消えたその時点で断ち切られます。つまり、この星落としは成立する!』」
朝顔 LP4000→4850
その言葉通り、勇者の振り下ろした剣は今まさにそれを迎え撃とうとする4本の龍の首とぶつかり合おうとしていた。この攻撃によりファンタジー・マジックは、その目的を達成することとなる。
だが、ついにその時は訪れなかった。まさに両雄がインパクトするその瞬間、朝顔が動いたのだ。
「速攻魔法、禁じられた聖槍を発動!俺が選ぶのは当然、俺のフィールドに存在する月影龍クイラだ。これでクイラの攻撃力はこのターン800下がり、さらに魔法も罠もこのターンだけ受け付けない」
「『しまった……!』」
「ほう。腕は落ちてないみたいだな、朝顔」
後悔するも時すでに遅く、最高のタイミングでのカウンターに糸巻が関心する。勇者の剣が龍の脳天へと激突し、竜の吐く炎が勇者の体を呑み込んだ。
魔界劇団−サッシー・ルーキー 攻1700(破壊)→月影龍クイラ 攻2500→1700(破壊)
「これでクイラの攻撃力はサッシー・ルーキーと同じになり、当然相打ちによる戦闘破壊が発生する。そしてファンタジー・マジックの効果は、相手が戦闘破壊された場合には不発となる……もっとも、今回は禁じられた聖槍で耐性が付与されたからどの道バウン
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