暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
ターン13 太陽と月と罪と罰
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ーにビッグ・スター、ねえ。それで、どうする気だ?」
「『そうですね。いくつか考えられるストーリーはございますが……ここはやはり、お客様の意表をついてこそが華というもの。ビッグ・スターの効果発動!1ターンに1度デッキより魔界台本1冊を選択し、私のフィールドにセットいたします。最初に導き出される演目は、やはりこれがなくては始まらない。台本の中の台本、魔界劇団の代名詞。魔界台本「魔王の降臨」をセットいたします!』」
「何……?」
「ほう」

 鳥居が迷いなく選んだ台本は、自分フィールドに攻撃表示で存在する魔界劇団の数まで場に表側で存在するカードを破壊する極めて攻撃性の高い台本、魔王の降臨。そのチョイスに、元プロデュエリスト2人の目が鋭く光る。

「『おやおや、どうやらギャラリーの皆様方はこの選出が不思議なようですね。確かに今現在フィールドを支配する月の化身、クイラには効果がございます。それも魔王の降臨のチェーン不可能力では防げない、被破壊時に自身の対となるインティを蘇生する効果が。ですが、私はこれでもエンターテイナーを名乗る身。当然、これだけでは終わりません。魔王の降臨を発動、この時私のフィールドにレベル7以上の魔界劇団が存在することで相手はこの発動に対しカードをチェーンすることが不可能となり……その破壊対象は、私のフィールドに存在するサッシー・ルーキー!』」
「ええっ!?」

 八卦の上げた困惑の叫び声に反応するかのように、ビッグ・スターがすっかりおなじみとなった漆黒のマントによる魔王ルックを身にまとう。その隣で一緒になって黒服を着て胸を張るサッシー・ルーキーだったが、ビッグ・スターがそのマントを勢いよく広げてポーズをとった際に嫌というほどにその振りぬかれた腕に顔面を強打され、そのままその場にひっくり返ってしまった。

「『ですがご安心を。サッシー・ルーキーは1ターンに1度、戦闘及びカード効果によっては破壊されません』」

 涙目になりながら頭をさすりつつ起き上がる若き演者に、花形が魔王の格好のまま両手を合わせて謝罪する。気にするなと言わんばかりにその名が示す通りの偉そうな態度でひらひらと手を振り、再び2人の演者が月の龍を前にして並び立った。

「『そして手札より、魔界台本「ファンタジー・マジック」をサッシー・ルーキーに対し発動!このターン選択したモンスターがバトルによって破壊できなかったモンスターは、そのダメージステップ終了時に持ち主の手札へと戻ります。破壊するたびに互いが互いを蘇生しあう太陽と月の輪廻、ならば破壊以外の方法でその輪を断ち切ればいいだけのこと。これぞすなわち、星落とし!』」

 発動された第2の台本に目を通し黒衣をすぐさま脱ぎ捨てたサッシー・ルーキーが今度は木製の剣と盾を手にし、明るい色のマントにバンダナとい
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