ターン13 太陽と月と罪と罰
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ートスで太陽龍インティに攻撃!」
効果が無効になろうとも、その攻撃力は損なわれていない。冥界の龍が、メタファイズの光に幻惑されて軌道を変えた太陽へと裁きの一撃を下す。
冥界濁龍 ドラゴキュートス 攻4000→太陽龍インティ 攻3000(破壊)
鳥居 LP3500→2500
「礼を言うぜ兄ちゃん、わざわざコンボの成立を手伝ってくれてな。この瞬間に太陽龍インティの効果が起動する。このカードを戦闘破壊したモンスター、つまり俺のドラゴキュートスはそのまま破壊され、相手プレイヤーにその攻撃力の半分だけダメージを与える!」
沈みゆく太陽が地平線の向こう側に消え去る寸前、その首の1本がおもむろに伸びてドラゴキュートスの首筋に噛みつき共に引きずり込む。そしてほんの1瞬だけ、朝顔のフィールドからモンスターが消えうせた。
鳥居 LP2500→500
「鳥居さん!」
「だが、こうしなきゃアイツのライフは今のターンで消えてたからな。結果的にドラゴキュートスも勝手に消えてくれたわけだし、消費の重さにさえ目をつぶりゃあ今のがベストな手だ」
大幅に減ったライフに悲鳴を漏らす八卦とは対照的に、糸巻の視線はあくまで冷静なままだ。事実彼女はこの時、特に鳥居の心配はしていない。確かに彼の手札はこれで0だが、それは朝顔も同じこと。そして鳥居にはまだ、1と8を示したままのペンデュラムスケールが存在する。致命傷を負いライフ差こそ大きく開いたものの、見た目よりも戦況は悪くない、そう彼女はこの状況を分析する。
彼が本当のデュエリストならば、ここでこのまま押し切られるような真似はしないはずだ。普段辛口な彼女ではあるが、それでもこの部下が本物のデュエリストであることに関しては、全く疑いを持ってはいなかった。
「仕留めきれなかったのはもうしょうがねえな、やるだけのことはやった。ターンエンドだ、ターンエンド」
「『それではこれにて私のターン、ドロー!』」
「スタンバイフェイズ、破壊されたインティの効果により墓地のクイラを蘇生する。太陽が大地に沈むとき、束の間の黄昏を経て夜が世界に訪れる。甦れ、月影龍クイラ!」
そして再び、フィールドに薄闇が訪れて月の仮面と青き龍が天頂へと昇る。その姿と今引いたばかりの手札を見比べ、わずかな沈黙ののち……鳥居は、大きく息を吸い込んだ。わずかな溜めの期間を置き、あくまでも明るい調子を崩さずに口を開く。
月影龍クイラ 攻2500
「『再び月が昇り、夜が訪れ……そして我らが魔界劇場も最終日、星落とし作戦最後の一日がやってまいりました!星々の輪廻には散々てこずらされてきましたが、この長きにわたる戦いにもこのターンをもって幕を下ろすと致しましょう。ですが、こちらもそれなりに疲弊していることは否定でき
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