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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第27話
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状況なのだ…………」
「まさかクロイツェン州がそこまで追い詰められた状況だったとはね…………」
意味ありげな笑みを浮かべたミルディーヌ公女の説明にマキアスが信じられない表情をしている中、不安そうな表情を浮かべたエマの問いかけに重々しい様子を纏って答えたユーシスの答えを聞いたサラは厳しい表情で考え込んでいた。
「話を続けますが…………”アルバレア”はメンフィル帝国との戦争勃発の元凶の家でもあるのですから、メンフィル帝国との関係を良好に保つ為にも最初から”アルバレア公爵家”を取り込む事は考えていませんわ。――――――ましてやルーファス卿と違い、クロイツェン州の貴族達を纏める力があるかどうかすらも怪しいユーシスさんが今の状況で”アルバレア公爵家当主”を背負う事は厳しいと思われますもの。」
「い、幾ら何でもその言い方は酷くありませんか…………!?」
「あ、貴女…………!慕っていたお兄さんを亡くしたばかりのユーシスに対してよくもそんな事が言えるわね!?」
「――――――確かにミルディーヌ殿の言う通り、今の俺に内戦に敗戦し、クロイツェン領邦軍まで壊滅した事で”アルバレア公爵家”に対して不満や不安を抱えているクロイツェンの貴族達を纏める力は正直言って皆無に近いだろう。だが逆に聞くがミルディーヌ殿――――――俺よりも若く、特に実績もない貴女が貴族連合軍やラマールの貴族達を纏める力がある事について疑問が残るのだが?」
ミルディーヌ公女の指摘に仲間達と共に血相を変えたトワは悲痛そうな表情で反論し、アリサは怒りの表情でミルディーヌ公女を睨み、静かな表情で呟いたユーシスは目を細めてミルディーヌ公女に問いかけた。

「ええ、それについては否定しませんわ。現にその証拠としてカイエン公爵家当主を名乗る際は”暫定”を名乗っていますもの。――――――ですが、オーレリア将軍にはこんな小娘の私に忠誠を誓って頂けましたので、少なくてもこの戦争に決着がつくまで貴族連合軍の”総主宰”として貴族連合軍を纏める”力”がある事は自負しておりますわ。」
「あのオーレリア将軍閣下がミルディーヌ公女殿下に…………」
「…………なるほど。確かにミルディーヌ殿の仰る通り、ウォレス准将と双璧を為す”領邦軍の英雄”であるオーレリアが貴女に忠誠を誓った以上、貴族連合軍はまだ年若い貴女を”総主宰”として認めるでしょうね。」
「ハハ…………あの”黄金の羅刹”にどうやって忠誠を誓わせたのか教えてもらいたいくらいだよ…………そういえば忠誠の件を聞いて聞こうと思っていたのだが…………どうして貴女達まで貴族連合軍に協力しているんだい、オリエさん、クルト。」
ミルディーヌ公女の説明にラウラが複雑そうな表情を浮かべている中、重々しい様子を纏って呟いたアルゼイド子爵の推測を聞いて疲れた表情で呟いたオリヴァルト皇子
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