暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第27話
[11/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
身が危うくなる事は簡単に想像できます。」
「それは…………」
クルトの話を聞いたラウラは複雑そうな表情を浮かべ
「公女殿下がメンフィル・クロスベル連合との交渉の際に、先祖代々”ヴァンダール”の血筋を引く者達――――――つまり自分達の内の誰かがメンフィル・クロスベル連合に協力すればエレボニア敗戦後エレボニア帝国が滅亡する事になっても、皇帝陛下以外のアルノール皇家の方々の処遇の内容は滅亡した国の皇族として破格の待遇にする事と、皇帝陛下も皇帝陛下自身の命を奪う以外の”処分”にして頂くという内容にして頂いた為、例え祖国に刃を向ける事になってもそれが結果的に皇太子殿下をお守りする事になるのであれば…………と判断し、メンフィル・クロスベル連合に協力する事を決めたのです。…………それにどの道、帝国政府によって”ヴァンダール家”の使命であった皇族の守護職の任を解かれた今の自分には皇太子殿下のお傍でお守りする事もできませんので。」
「え…………」
「私達がエレボニアを留守にしている間に宰相殿は”ヴァンダール”にまで介入をしていたのか…………ハハ、という事は私の知らない内にミュラーも私の専属護衛から外されていたのか…………」
「ミュラー少佐…………」
”ヴァンダール家”がアルノール皇家の守護職から外された事も含めたクルトの説明を聞いたクローディア王太女は驚きのあまり呆けた声を出し、オリヴァルト皇子は重々しい様子を纏って呟いた後疲れた表情で肩を落とし、ユリア准佐は辛そうな表情を浮かべてミュラーの姿を思い浮かべた。
「今のクルトさんの話に出てきたメンフィル・クロスベル連合との交渉の件は本当なのでしょうか?」
「はい。代々アルノール皇家守護職の任を任されている”ヴァンダール家”もメンフィル・クロスベル連合に加勢しているという事実はメンフィル・クロスベル連合にとっても色々と都合がいい事実になる為、ミルディーヌと交渉したヴァイスハイト陛下並びにリウイ陛下が先程クルトさんが仰った条件を承諾しました。」
「ただ、ミルディーヌさんの話によるとメンフィル・クロスベル連合に協力するヴァンダール家の人物は当初クルトさんのみの予定だった為、オリエ夫人まで協力の申し出をした事は少々想定外だったとの事ですが…………」
アリシア女王の質問にユーディットと共に答えたシルフィエッタはオリエに視線を向けた。

「な…………」
「オリエ夫人、何故貴女まで自らメンフィル・クロスベル連合への協力を?」
シルフィエッタの話を聞いたオリヴァルト皇子は驚きのあまり絶句し、アルゼイド子爵は真剣な表情で訊ねた。
「幾らヴァンダールの血を引いているとはいえ、次男でそれも成人もしていないクルトだけではメンフィル・クロスベル連合に信用して頂けない可能性も考えられる上”皆伝”にも至っていないクルトだけで
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ