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世界に痛みを(嘘) ー修正中ー
400年の時を超え
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ネルの背後の神の(やしろ)は哀れにも倒壊し、元神・ガン・フォールの部下である"神隊(しんたい)"が無残な様子で倒れ伏していた。
 既にかつての神の(やしろ)としての面影など存在していない。

 エネルの命を受けたヤマ達は即座にその場から立ち去り、周囲に静寂が満ちる。
 一人残されたエネルは夜空を綺麗に彩る月を見上げ、嘆息した。





「しかし、幾ら油断や驕りがあったとはいえ、青海の猿共などに無様に負けるとは……」

 不甲斐ない己の部下であった神官達に呆れ果て、次なる行動を起こすべく立ち上がる。

「サトリとシュラもまだまだ甘い……」

 エネルは最後に既に見限った元部下の甘さに失望し、雷と化してその場から消えた。







▽▲▽▲







 深夜の神の地(アッパーヤード)の森林にてキャンプファイヤーの火が迸る。
 アキトの戦利品である熱の槍(ヒートジャベリン)を組み木に突き刺す形で火が灯されている。

 この場の者達は酒を飲み、心から笑い、雲ウルフ達と共に踊る。
 ナミはクリケット達と共に神の地(アッパーヤード)の地図とロビンがジャヤで手に入れた地図との照合に取り掛かっていた。

「この2つの地図のおおよその比率を合わせた結果……」
「400年前のジャヤの姿が見えてくるわけというわけだな、嬢ちゃん?」

 "髑髏の右目に黄金を見た"、それが?つきノーランドが遺した言葉だ。
 それはつまり、こういうことだったのだろう。

「そうか、成程なぁ。これじゃあ、見つかるわけがなかったわけだ……」

 また一つ、先祖の無実が証明されていくことにクリケットは嬉しさを我慢し切れなかった。
 ナミが比率を合わせた地図を掲げ、目頭を押さえ始める。

「……」

 ナミは空気を読み、その場から静かに立ち去る。
 自分がいてはお邪魔無視になってしまうだろうとクリケットから離れ、ルフィ達の下へと向かった。

 そして、ふとした拍子に周囲を見渡せば、アキトがビビと楽し気にダンスに興じていた。
 アキトがビビと2人で踊っていた。
 アキトとビビが2人きりでダンスしていたのだ。

「……」
「んナミさァ──ん!お飲み物持ってきたよ!」
「ありがとう、サンジ君」
「ナ、ナミさん、ちょっと怖いよ……?」

 目にハートマークを浮かべながらナミに飲み物を持ってきたサンジはナミから発せられるオーラが只事ではないとに気付き、冷や汗を流す。
 この人間怖い、雲ウルフは不機嫌オーラを醸し出すナミに戦慄し、我先にとその場から離れていく。 

「浮かない顔ね、航海士さん」
「……」

 そんなナミに妖艶な笑みを浮かべたロビンが声を掛ける。
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