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うちはオビト逆行物語 改 〜逆行?何それ美味しいの?〜
幼少編
うちはオビト逆行物語『打ち明ける想い』
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など少なかったからなのか、褒められるともどかしいし口角も上がるのだろう。まぁ、それが『前回のうちはオビト』には近いのだろうから、別に構わないが。
「あ、カカシの試合始まるよ!見よ!!」
試合の合図がかかるとリンは再び手すりにしがみつく。嬉しそうなその横顔を少し寂しい気持ちを抱えながらリンの隣へそっと移る。そろそろリンに対する思いをはっきりさせた方がいいだろう。俺はリンを応援すると決めたのだ。いつまでも引きずっていては男らしくはない。…が、それの典型的な例が前回の俺なので、やはり心が決まらないというか、複雑な気持ちでいっぱいである。
試合が始まり、カカシと先輩である下忍との戦いが始まった。火花がちったり砂埃が舞ったり、俺がするよりも少し迫力があって、さぞ周りの女子からしてみればカッコイイのだろう。
「…リンはカカシが好きなのか?」
ボソリと呟いたそれは、隣の少女を真っ赤に染めこちらを振り向かせた。そうだ、今俺はリンよ真隣にいたのを忘れていた。完全にやらかしている。前世ですら彼女の為(と自分の為)に聞きもしなかったことを、何故今聞いてしまうのか。ひっそりと応援するんじゃなかったのかよ俺は。
「あっ、そのっ…好きだよなそりゃ!友達だし同じ班員だしっ!やっぱり好きじゃなきゃ…」
「好きだよ。その、そっちじゃなくて、恋愛的な、方で…。」
遅れながらも必死に誤魔化すことの出来ないながらも誤魔化そうとした作戦は見事に砕け落ち、ついでに俺の初恋も見事に朽ちて行った。頬を微かに朱色に染め、潤んでしまったその瞳は完全に恋心を拗らせた少女だった。やはり、そうだろうな。ちゃんと口から聞いたこと無かったし、半分信じようとしなかった馬鹿みたいな自分が居たから、今しっかりと俺の初恋は朽ちて行ったのだ。
「そ、うか…。」
「う、うん。」
曖昧に出たその返事に、せっかく勇気を振り絞って言ってくれたリンもモジモジと恥ずかしそうにしおれてしまう。くそ、空気が重い。せっかくカカシのカッコイイ所が見れるのに、申し訳なさと同時にカカシを軽く嘲笑う。お前リンにカッコイイ所見てもらえなくて残念だったな。…そう言って傷つくのは自分なのだが。
「実はそうなんじゃねーかなって思ってたんだよなぁ。」
「えっ!?そ、そんなに分かりやすかったかな!?」
「ん〜、結構?」
急遽立てた作戦、『意外と認知度が高くなりつつある』作戦である。リンがカカシを好きだなんて周知の事実であるとさり気なく伝えつつ、しょうがないから応援してやる、という謎に上から目線のこの作戦、どうだ。
「そ…そっかぁ、ヤダ…どーしよぉ。」
やはり周りからも知られているというのはリンにはだいぶ効くようだ。両手を頬に持っていき恥ずかしそうにしているリンを見て、少し申し訳なさを感じるが、最早只の不謹慎なやつではないだろうか。人
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