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うちはオビト逆行物語 改 〜逆行?何それ美味しいの?〜
幼少編
うちはオビト逆行物語『打ち明ける想い』
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「やったねオビト!アスマに勝つなんてすごいよ!!」
「へへ、まぁな!」
「…随分と押され気味だったように見えたけどね。」
観戦席に戻ると、リンが暖かい笑顔で迎えてくれた。だが、リンに見てもらえれ嬉しいという感情はカカシの無駄な一言によって薄れてしまう。押され気味でも何でも、勝てたんだから余計な事を言わないで欲しい。
そう思いながら観戦席の手すりに寄りかかる。しばらく会場整備があり次の試合まで時間が出来てしまった為かカカシはリンの隣でこちらを見てばかりだし、リンはリンでカカシを見てばかりだ。畜生、お前に見てもらいたくて強くなったわけじゃねえっての。
「カカシも次勝てばオビトと決勝かぁ…!何だかドキドキするなぁ。」
「ま、軽くあしらってやるけどネ。」
「俺の前にもう1人相手がいること忘れてないよな。負けないといいな?」
嫌味ったらしく言えるほどの仲になれたのは何時からだろうか。とにかくそんなに軽く上がれると思ったら大間違いだからな。
「あ、いたいた。カカシにオビト、お疲れ様。」
「先生、会場整備終わったんですか?」
階段を駆け上がってくるミナト先生の声に振り返り、そう問いかけるとうん、と頷いた。
「次は前回も参加している先輩だよ。カカシ、気をしっかりね。」
「はい。」
頑張ってくるんだよ。とミナト先生の声援に背中を押され、カカシはミナト先生が登ってきた階段を降りていく。決勝で会えるのは知っているが、今のあいつはハラハラするような戦い方をするから、見物ではあるな。
「そうそう、オビト…写輪眼の事なんだけど、一体いつ開眼してたの?」
「え、あぁ…修行中に感情が高まって。」
こんなので誤魔化せる訳ないだろ、訂正しろ。だがここで訂正しては寧ろ怪しまれるのではないか。そんな思考を巡らせながらぼんやりとミナト先生を眺める。頼むから今こそ天然を発揮してくれ。
「そうなんだ!オビト、ずっと頑張ってたもんね!!」
「あ、あぁ…。」
リンの声援も今は心の底から喜べる程、自分は呑気していない。ミナト先生は何気なさそうな顔をした後、苦笑いを浮かべた。
「…まぁ、何にせよ。そういう事は上司には伝えるべきだね。今後の任務にも色々と幅が増えるだろうから。」
「はい、すみません…。」
誤魔化せた、と内心ほっと息をつく。それなりではないが、こういった心理戦は何度もしてきたし、まだまだ若いミナト先生には負ける訳には行かない。
「じゃあ、俺もそろそろ行くね。オビト、決勝頑張ってね。」
「…っ、はい!!」
じゃあ、と言ってミナト先生は来た道を再び戻って行った。それをぼんやりと眺めるとリンはこちらを覗き込んで笑った。
「ふふっ、オビトすっごく嬉しそうだね!」
「ぅえっ…ま、まぁな。」
知らずと上がっていた口角を右手で覆う。ミナト先生に褒められる事
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