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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第024話 5日目・2月04日『料理と有限の日常』
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桜は「先輩………」と少し涙ぐみながらも、
「その、お爺様に明日から当分の間は物騒だから学園以外の外出行動を自粛せよと言われてしまいまして………」
「ッ!」
志郎はそれを聞いてすぐに理解してしまった。
やはり間桐臓硯は私達の事を警戒しているのだという事に。
それで思わず志郎は桜の顔ではなく胸の方へと視線を鋭くさせて睨んだ。
桜の心臓に巣食っているのだろう間桐臓硯に対しての反抗の眼差しを送ることが今志郎にできる全てなのだから。
「そう………それじゃ今日の帰りはもう?」
「いえ。今日の帰りまでは外出を許してもらえました。だから先輩………。今日は一緒にお夕飯を作りましょう。今日は一生懸命腕を振るっちゃいます!」
そう元気に、健気に振る舞う桜の姿を見て、志郎は一回目を瞑って心を落ち着かせた後に、
「うん、わかった。今日は一緒に料理を作ろうね桜」
「はい!」
桜は笑顔で答えてくれた。
そこに、
「桜ちゃーん? 早くしないと朝練遅れちゃうわよー?」
「あ、はーい! それでは先輩、今日の夜にまた」
「うん、いってらっしゃい」
大河の声で桜は急いで大河とともに学園へと向かっていった。
二人がいなくなった後に志郎は悔しさからか拳を思いっきり握りしめていた。
そしてその会話を聞いていた凛はその志郎の悔しそうな姿を見てられなかったのか志郎を自身の胸へと引っ張って頭を撫でてやりながら、
「………悔しいわよね。間桐臓硯は先手を打ってこれ以上私達と桜の接触を封じてきたんだから」
「………」
志郎は無言で凛の胸でぐずる。
「でも、まだ遅くないわ。なんとか救う方法はあるはずよ。だから志郎。諦めないで………。
私達姉妹のためにこんなに心をすり減らしてるんだから貴女は救われてなきゃいけないわ。別に一生会えないって訳でもないしね」
「………でも、このままじゃこの聖杯戦争中に桜は………」
「ええ。だから手遅れになる前に終わらせるのよ。間桐臓硯との因縁を」
「できるかな………?」
「できるかじゃないわ。やるのよ! 幸いこちらには最上級の仲間が三人もいるじゃない?」
「そう、だね………いけるよね!」
それで少しは元気が出た志郎に凛は安心の表情を浮かべた。
そしてさらにその二人を見ていたセイバーとアーチャーは、
「おそらく私達が現界している間にチャンスは今夜を逃したらもうないだろうな」
「そうですね。ですから必ず今夜に決めましょう」
「ああ。桜は間桐臓硯の呪縛から解放されてもいいのだ。奴のもとにいては桜は幸せを掴む事はできないのだから」
「いざという時にはキャスターの手で桜を無理やり、ですか………?」
「いや、そんな事をしたら凛と桜の和解はできないだろう。それも含めて私達の手ではなく
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