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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第024話 5日目・2月04日『料理と有限の日常』
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凛は牛乳を飲んだ後、すぐにまだ寝ぼけ眼で部屋に戻っていったために居間の異様な光景を目撃をしなかったのであろう。
改めて意識もしっかりして制服に着替えて居間へと戻ってきた。
そして凛は見てしまった。
居間のテーブルに置かれている各種料理の数々を………。

「………え? なに、これ………?」
「あ、凛さん。改めておはようございます」
「え、あ。お、おはよう………じゃなくって! ねぇ、志郎! この料理の数は何!? なにかおめでたい事でもあったの!?」
「えっと………気分です」

ニッコリ笑顔でそう答える志郎に思わず凛も聞く気分を削がれたのかそれ以上は追及しなかった。
だが内心で、

「(まずいわね………料理の腕は私の方が上だと思っていたけど、これは考えを改め直さないといけないわ!)」

と、ぶつぶつと考えに耽っていたのであった。
だがすぐに気分を切り替えたのか、

「まぁいいわ。あ、志郎。それと今日は学園では色々と調べ物をするから付き合ってね」
「うん。わかったわ、凛さん。セイバーも屋上に待機させておくね」
「わかりました。それでは屋上に着き次第にシロ達の気配がするまではキャスター謹製の気配殺しのローブを羽織っています。ですがシロ、なにか起こりましたら念話で知らせてください。すぐに駆けつけますからね。いざという時には令呪を使ってお呼びください」
「うん、わかったわ。期待してるね、セイバー」

そんな主従のやり取りを聞いた凛はそこでようやく今まで知りたかった事が分かって合点がいったのか、

「なるほど………今の今まで聞き忘れていたけど初めての志郎達との学園での戦闘とも呼べないだろうけど戦った時にアーチャーがセイバーの気配を感じ取れなかったのはその気配殺しのローブを羽織っていたためだったのね。あの時は思わずアサシンのサーヴァントかとも思ったわ」
「うん、そう。キャスターが私の魔術回路の仕組みを解析して作ってくれたものなの」
「あー、なるほどね。私が今まで志郎の事を魔術師だと気づかせなかったんだからそれは強力な対魔術師専用のローブができてもおかしくないものよね。
………にしても魔力放出が売りのセイバーの魔力と気配すら隠し通してしまうものを作ってしまうなんてさすがキャスターのサーヴァントって言ったところかしら?
キャスターのクラススキルの道具作成は伊達ではないって事ね。この武家屋敷の結界も含めて」
《お褒めに与り光栄ね》

そこにキャスターの念話での声が聞こえてきて凛は一瞬ビックリしていた。
だがそれだけでキャスターの声はそれ以降は聞こえてこなかった。
それで凛は安心したのか、

「び、びっくりしたわね………。なにかをやっているようだけど中々顔を見せないキャスターは実はいつも私達の会話を聞いて
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