暁 〜小説投稿サイト〜
【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第022話 4日目・2月03日『対策。そして怯える夜』
[3/4]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
と思う。
そしてもう一方では案の定だけど桜も家に来なかった。
今日のあれで来るわけもないけど来てほしかったのが本音である。
そういえば、
私はふと忘れていた事を思い出してキャスターの所へと向かう。
「キャスター、いる…?」
「はい。なんでしょうか、志郎様?」
部屋をノックするとすぐにローブ姿のキャスターが部屋から出てきた。
部屋の中には私には分からない様々な道具が置かれている。きっと色々な魔術の触媒なのだろう。興味は引かれたが今は我慢我慢………。
気持ちを切り替えて、
「うん。それなんだけど今日の一件で声の主の発信源は分かったかなって…」
「その件でしたか。はい、すぐに調べは付きました。ついでに一匹確保させてもらいました」
そう言ってキャスターはおもむろに懐を擦ると中から一匹の悪趣味な形の蟲が出てきた。
具体的に言うと昔に何回かお父さんとお風呂に入った時に目撃したような卑猥な物と芋虫を合わせたようなものだと表記しておく。
それで私はつい「う゛っ!」という声を出してしまったことは許してほしい………。
「すみません、志郎様。酷いものを見せてしまいましたね」
「い、いや大丈夫だよ。でも、これって大丈夫なの…?」
「はい。捕まえた時にすでに機能を停止させていただきましたのでご安心を」
「そう…」
でも、よく考えれば桜の体の中にはこいつが何匹も居座っていると思うと途端に怒りが沸いてくる。
どうにかして殺すことができればいいんだけどな。
「大丈夫ですよ志郎様。もう対策はできています。後は時が来れば…」
「え? なんのこと? キャスター…?」
「あっ! そうでしたね。はい、なんでもありませんわ。志郎様はお気になさらずにお願いします」
「う、うん? よく分からないけどわかった…」
おそらくキャスターはこの蟲についての解析が終わって対策も出来ているということなんだろうな。
ならばいよいよ間桐臓硯を倒す手段が整ってきたのかもしれないという嬉しい思いを感じ取れていた私であった。
………後に私には内緒ですごい薬を作っていたというのを知ることになるだろうとはまだ今はわからなかったんだけどね。
「それで声の主の居場所ですが、やはり志郎様の言う通り間桐邸のある場所でしたわ」
「そう…」
やっぱり工房に引きこもっているんだね。おそらく無断で侵入すればこの蟲達に食い殺されるのが目に見えていると考える。
「乗り込めそう…?」
私は敢えてキャスターに聞いた。
キャスターのクラスのサーヴァントである彼女にしてみれば現代の魔術は児戯に等しいだろうけど用心に越したことはないからね。
それでキャスターはすぐに笑みを浮かべて、
「はい。この程度の魔術式ならば私にとってすれば容易
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ