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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第019話 4日目・2月03日『新都での一日』
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」
「そっか…。それじゃ珍しいセイバーの我が儘も見れたことだし、そのライオンの人形、買ってあげるね」
「!? いいのですか、シロ!」
それで『パァッ!』という表現ができるくらいにセイバーは笑顔になった。
「いいの、志郎? そこまでお金あるの…?」
凛さんに心配されたけど、そこは大丈夫。
私はあんまり使う事がないのかお金は結構持っている方だし。
それに前に話した代行者のシエルさんに秘密を共有する条件として黒鍵を時たま投影しては秘密裏のルートで送付していてお金を稼いでいるからあまり金欠と言うわけじゃないから。
そのことを伝えたら凛さんにすごい目で見られたのは、まぁあまり気にしないことにしよう。
なにやらぶつぶつと「これは、お金になるかも………」と聞こえてくるけど私は一切気にしません!
それでセイバーにライオンの人形を買ってあげた。
「ありがとうございます、シロ。大切にしますね」
「うん。喜んでもらってよかった」
それで遊んだしいくらか町も回って以上は特になかったとして帰り支度でもしようかという話になってきたけど、帰る前に行っておきたい場所があるので凛さん達を引き留めてその場所へと向かった。
「シロ? どこへ向かっているのですか…?」
「そうよ志郎。しかもこの先って…」
「うん。冬木中央公園だよ」
「やっぱり…」
それで凛さんは少し顔を顰めた。
その気持ちは私もわかる。
でも、行っておかなければいけないと思ったから。
「冬木中央公園…? そこになにかあるのですか?」
「うん。セイバーなら見当つくんじゃないかな? 十年前の大火災で使えなくなった土地だよ」
「なっ…!」
それでセイバーも顔を同じく顰めた。
霊体化していて見えないけどおそらくアーチャーも顔を歪めていると思う。
そして到着した。
「ここは………人々の怨念が渦巻いていますね」
「ああ、そうだな」
そこにアーチャーも実体化して姿を現してセイバーの言葉に相槌を打っていた。
「ここは、大火災の跡地であり聖杯降臨の地だ。だから一種の固有結界じみた空間になっているのだろうな」
「セイバーもアーチャーもわかるんだね」
私の言葉に二人とも無言で頷く。
「でも、志郎。こんなところに来てなにをするのよ?」
「うん。決意でもしておこうと思って」
「決意、ですか…?」
「うん」
それで私は公園前で目を瞑って手を合わせて祈りを捧げながら、
「ここで亡くなった皆さん…。兄さんに家族のみんな…私は絶対にこの聖杯戦争を最後の冬木での戦いにして見せます。皆さんの無念は晴らせないと思う。でも、見ていてください…」
そう言ってしばらくは無言で祈りを捧げていたのであった。
…………………
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