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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第016話 3日目・2月02日『平行世界での桜の真実』
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具、『破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)』で聖杯との繋がりを断ち切るって事でいいのかしら?」


キャスターの宝具、『破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)』。
それは裏切りの魔女メディアの伝説がそのまま宝具として昇華されて具現化した契約破りの短剣。
それを刺されたならば宝具でない限りは契約内容は破戒されて初期化されてしまう反則級の宝具である。


それを使うのならば桜の事はこれで一気に解決すると言ってもいい。
だがアーチャーは首を振った。

「それも必要な工程ではある。が、まずはキャスターのクラススキルである道具作成で作ってもらいたいものがある」
「なぁに? 言って見なさい」
「ああ。桜の体内に潜んでいる間桐臓硯の蟲を一気に抹消できる秘薬を作ってもらいたい」
「おお! その手がありましたねアーチャー!」

セイバーも納得がいったのか相槌を打った。
それにキャスターも了解の意も込めて頷き、

「なるほどね。聖杯との繋がりを断つ前に必ず邪魔をしてくるだろう間桐臓硯の蟲を一網打尽にするのね」
「そうだ。間桐臓硯はおそらくいつも桜の体内から我らの事を監視しているだろう。だからまずは蟲を殺すのが先だ」
「でも、それにはタイミングがいるわよ? まず正直にお嬢ちゃんが飲んでくれるという保証はないわ。気取られたらそこで体内の蟲が暴れ出すのは目に見えているわ」
「そうだな。だから今回はなにも知らない志郎にその薬を飲ます任を任せたいと思う」
「シロに、ですか…? アーチャー」
「うむ。桜が今一番信頼していて慕っているのは間違いなく志郎だろう。志郎がいうなら桜は間違いなく飲んでくれると思う。あと、志郎には秘薬の件だけは隠しておいた方がいい。………そうだな、ただの健康飲料とでも言って渡しておけばいいのではないか…?」
「そうね…」

それで少し考え込んだキャスターだったがすぐに結論がついたのか、

「その線で行きましょう。志郎様を利用するようで心苦しいけれど志郎様なら理解してくれるはずだわ」
「そうですね、シロなら大丈夫でしょう」
「そうだな。そして桜の体内の蟲が消えたのを合図にキャスターは破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)を刺してくれ」
「了解したわ」

それからも三人は細かい作戦などを立てていきこうして夜は更けていく………。



Interlude out──



私はなかなか三人が帰ってこなかったので心配していたが一時を過ぎた頃に三人は帰ってきた。
それで少しばかり驚いた。
セイバーの表情はどこか憑き物が落ちたようなスッキリとした顔になっていたから。

「セイバー…? アーチャーとなにを話してきたの?」
「シロ…」

そう聞くとセイバーの表情は一変して泣きそう
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