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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第016話 3日目・2月02日『平行世界での桜の真実』
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いう強い意志が感じられるほどだ。
そしてそのアーチャーの強い思いに共感したのだろうセイバーはアーチャーに負けず劣らずの強い意志を目に宿して、

「サクラを救いましょう! それがアーチャーだけではなく私にも課せられた役目だと今は感じています」
「そうね…薄幸そうな子は見ていて不愉快極まりないから私も手伝ってあげましょうか。もちろん志郎様のためですけどね」

キャスターにとっては志郎が第一優先であるためセイバーやアーチャーほど強い思いは抱けないが、だが志郎が関係していて尚且つ救おうとしているのなら手間を省いても救おうというスタンスである。

「すまない二人とも、恩に着る」

そう言ってアーチャーは頭を下げる。

「やめなさいアーチャー。あなたがそこまで頭を深く下げることはありません。これらはすべてこの聖杯戦争に関わっているものの罪です。ですから私にもその罪を背負わせてください。もとは第四次聖杯戦争での私の至らなさも原因の一つですし…」
「だが…」
「アーチャー? そこまで謙遜するのは私達にとっても不快だからやめなさい。見ていてあまりいいものではないから」
「…わかった」

それで少しばかり無言の間が続いた。
しかしそれは別段悪いものではなかった。
三人とも気持ちは一つと言うわけではないが今のところ腹の探り合いなどと言った陰気臭い物とはほぼ無縁の位置に座していたからである。

「それで? アーチャーはなにか彼女を救う良いプランは考えているのかしら?」
「あぁ。今回はキャスターが志郎に着いていたのはまさに僥倖と言えるかもしれない。神代の魔女である君ならまず桜を解放するのはそう難しいことではないのだろう…? そして君にはとんでもない“切り札”がある」

キャスターがそう尋ねるとアーチャーは“切り札”という単語を出した。
それはおそらくキャスターの宝具を指しているのだろう。キャスターは余裕の笑みを浮かべながらも、

「そう。さすが第五次聖杯戦争をマスターとして経験しただけの事はあるわね。私の真名や宝具を知っているのは必然と言ったとこかしら?」
「…いや、そんなことはない。実際ほとんどの記憶は摩耗してしまっていてほとんど使えたものではないし、世界からの制約でいまだにサーヴァント全員のことは思い出せない。
………だがある条件が満たされれば思い出せるのかもしれない。その条件はおそらくその特定の人物と関わりを持つことなのだろう。それで桜や凛、セイバーといった者達の記憶もある程度戻ったのだろう。
それがたとえご都合主義と言われようと構わない。有効に使わせてもらうさ」

アーチャーはそう言ってニヒルに笑う。
それに納得いったのかキャスターも満足そうに頷くのであった。

「それで私の宝具を必要ってことはまずは私の宝
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