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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第016話 3日目・2月02日『平行世界での桜の真実』
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リバーで破壊したはずの聖杯…。
しかし完全に破壊できずに破片が残ったのだと私は思う。
そして間桐臓硯はあろうことか桜の体内にその聖杯のカケラを移植してしまった…」

聖杯のカケラを移植。そこから推察できることは。

「アーチャー? つまり間桐桜と言う少女はあのイリヤスフィールという小聖杯を体内に宿している少女と同じく…」
「そうだ。キャスターのいう通り桜は小聖杯となっていたのだ」
「何という事だ…」
「ゲスね…その間桐臓硯とかいう魔術師は」

セイバーはその表情を悲痛そうに歪め、キャスターは間桐臓硯に対して不快を顕わにしていた。
それだけ間桐臓硯のやり方は非道に近いことなのだろう。
だがアーチャーはまだ話の続きがあるのだというように話を続ける。

「しかもだ。イリヤの小聖杯はまだ無色のままだったが、桜のは一度顕現したものをそのまま使っているためにこの世全ての悪(アンリ・マユ)を宿している大聖杯と繋がっているために黒い小聖杯だったのだ。
桜はこの世全ての悪(アンリ・マユ)に精神を汚染されてしまい、ある平行世界では聖杯戦争中に暴走をし冬木の町の人々を大量殺害していき結果は衛宮士郎に殺され、またある平行世界では第五次聖杯戦争から何年後かの世界線でまたも暴走して冬木の町を滅ぼしてしまい次は世界を滅ぼそうとしていた時に正義の味方として世界を回っていた衛宮士郎に殺され、一番酷かったのは世界の危機と言う状況にまで発展してしまい抑止力が発動し抑止の守護者(カウンター・ガーディアン)として呼び出された私に殺されている…」

そうアーチャーは語り終えて静かに目を瞑る。
おそらくその光景を思い出しているのだろうか…?
衛宮士郎は一つの世界に留まらず数多くの平行世界で桜と言う薄幸の少女をその理想ゆえに手にかけている。
それの集合体が今のアーチャーの姿なのだ。
まさに地獄も生ぬるいとはこのことか。
生きている時に自身を慕ってくれていた女性を殺し、死後に世界と契約して英霊になってからも何度も殺し続けている。

「サクラは抑止力が発動するほどの凶悪な力を秘めているのですね…アーチャー、あなたは何度も仕方なくですが彼女をその手で…」
「ああ。だから私にはいまさら彼女の手を直接取る資格はない。もしかしたら彼女を救えた世界もあるかもしれないが、そのような事例も稀な事だろう。
だが、今回は世界から意思を奪われただの殺戮兵器(キリングマシーン)と化す抑止の守護者(カウンター・ガーディアン)ではなく使い魔(サーヴァント)として呼び出された…。
だから手遅れになる前に桜を間桐臓硯の手から、いや聖杯戦争と言う呪いから救ってやりたいのだ」

そう言ってアーチャーは瞑っていた目を開いて真剣な目でそう言い切った。
その目にはやり遂げると
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