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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第013話 3日目・2月02日『弓兵の正体と魔術の終着点』
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発して、する度に自己嫌悪に陥って自爆をするといったことを何度も繰り返していた。
いや、私のときでもここまではっちゃけなかったが見ていて飽きないな。


………………………
………………
………


…しばらくして凛はやっと一方的な愚痴が終わったのか態度も落ち着いてきたようだ。
そこで急に態度が変わり別の意味で怒っている。
なんでも志郎には正体を明かしてもいいんじゃないかと。

「別にいいじゃない? あなたと志郎は世界が違うとはいえ家族なんでしょ?」
「凛…。私に今更兄を名乗れると思うか? 結論は無理だ…仮に名乗れたとしてもそれではこの世界の“士郎”の立場を侵してしまう。…横取りのようなものだ。
まして他の平行世界から次々と本体の座に流れてくる “様々な衛宮士郎”の記録どれ一つとっても彼女の記録は一切無い。つまり私は、いや私達は彼女のことをなにも知らない。
だから私は胸を張って兄と名乗ることはできない。ならばせいぜい感づかれないように一定の距離を保ちながら同じ投影魔術師として助言をしてやれるだけだ」

言い切ると凛はバツの悪そうな表情をして、

「ごめん、アーチャー…。私きっとかなり軽率なことを言ったわ」
「構わん。私達のことを思って言ってくれたのだから別に怒りはしない。
だが、これだけは約束してくれ…志郎には私の正体は決して明かさないでくれ。
いずれ消えうせるこの身…短い期間とはいえ必ずなにかしら志郎のことを傷つけてしまうだろうからな」
「ええ。約束するわ。でも志郎自身が気づいちゃったら面倒見ないからね?」
「そこは自己責任だ。私自身でなんとかしよう」

そして部屋の空気はやっと落ち着いたようで先ほどまでの雰囲気は一切無い。
だが代わりに実に好奇心に駆られている凛の姿がそこにあった。

「ころころと態度を変えるあたり、見ている限りは面白いな。だが、なにを企んでいる?」
「えぇ、まぁ…志郎とあんたは平行世界のもう一人の自分とかじゃなくてまったくの別人なわけだから本質は違っているわけよね?
でも、同じ投影魔術師。それで境遇も一緒だからアーチャーと志郎は起源は多分同じでしょ?」
「おそらくな…。それで結局なにが知りたい?」
「そう…確かに遠回りな言い方ね。それじゃ率直な意見だけど記憶も思い出したんだしアーチャー、通じては志郎の宝具はなにか知りたいわけよ。
まさか投影魔術で作り出すすべての武具があなたの象徴(シンボル)とかじゃないんでしょ?」
「半分正解で半分ハズレだ。五分五分といったところだな。
いや、そもそも志郎はどうかはまだ分からんが本来私の魔術すべてはある場所から零れ落ちた副産物に過ぎない…よってせいぜい20点といったところか」
「ある場所、ね…それに副産物。魔術すべてがそのある場
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