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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第010話 3日目・2月02日『弓兵の決断』
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ターはその重い口を開いた。
「ええ。最初は私も信じられませんでした…ですが聖杯を破壊しても起きてしまったという大火災…これだけで私はそんなもので叶える願いはないと今は思っています」
「私もですわ。そもそも私には聖杯にまで願うほどの願いはありませんわ。だから志郎様のお話には全面的に協力いたします」
「そう…アーチャーの意見はまた後で聞くとして…それじゃ一つ聞くけど貴女が養子に取られたというのは10年前よね?」
「はい、そうです」
「それじゃ、その、もしかして貴女は新都の大火災での…」
「ええ。私は大火災での数少ない生き残り…お父さんに助けられて今も生きながらえています。代償は高くつきましたけど」
「当然よね…親兄弟、そして住む家も無くしてしまったんだから…」
…ここまでは私とほぼ一緒だということか。
だとすれば彼女は私と同じく…。
そこでセイバーが辛そうな顔になりながら、
「それだけならまだよかったのですが…」
「どういうこと、セイバー…?」
「シロは、聖杯の泥の影響によって呪われてしまい大火災以前の記憶、感情、そして自身の名すら失ってしまったのです」
「「なっ…!」」
そこで私も一緒に声を上げてしまっていた。
それはありえない…私ですら自身の名だけは残していたのだというのに…では彼女は言葉どおりすべてを失ってしまったというのか!?
私は堪える事ができずに衛宮志郎に凛を無理やりどかして詰めより話しかけた。
衛宮志郎はそれで少し怯えてしまっていた。
凛がなにか言っているがこの際無視だ。
「衛宮志郎…では、貴様のその名はなんなのだ?」
「えっ…?」
「アーチャー! いきなりどうしたっていうのよ!?」
「シロになにをしようとするのですか、アーチャー!?」
「無礼者ね…消し炭になりたいらしいようだわ…!」
「全員少し黙っていてはくれまいか!? これだけは聞きたいのだ!」
そう、ではこの名はどうやって生まれてきたのか、衛宮切嗣が思いつくわけも無い。
だがそこで衛宮志郎は少し暗い表情になって、
「私…本当はすべてを失ったわけではないんです」
「なに…?」
「唯一覚えていることがあったんです。それは私を庇って代わりに死んでしまった兄さんの名前…今の名はそれをお父さんが少しいじって私に授けてくれた名前なんです」
兄、だと…?
それは一体どういった偶然なのだろうか?
私の思考回路は少しショートしながらもその兄という奴の名を衛宮志郎に尋ねた。
「アーチャーが何でそんなに拘るのかわかりませんけど…兄さんの名前は『士郎』です」
「!?」
そこで私の思考回路は完全に真っ白になった。
なんだ、それは?
これは…夢なのか? それとも聖杯が私を導いたのか?
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