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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第008話 3日目・2月02日『志郎と凛のそれぞれ(後編)』
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ャスターに関してはメディアと名乗ればそのまま真名に直結してしまうから。
私が悩んでいるとキャスターが話しかけてきた。

「志郎様、私のことも考えてくださるのは嬉しいのですが私の正体は明かさない方がいいと思います。
少しばかりお聞きしましたが志郎様のご学友である間桐桜という少女はもしかしたらマスターの一人かもしれないのでしょう?」
「う、うん…まだ断定はできていないけど桜は魔術の才能を持っているから確率は五分五分といった感じ…」
「でしたら、尚更私は姿を見せない方が得策だと思います。セイバーだけ姿を見せておけば私が志郎様のサーヴァントだという線はないと相手は思うかもしれませんから」
「なるほど。今現在シロのサーヴァントは私達二人だという事実はイリヤスフィール以外知らないはず…確かにそれは名案だ、キャスター」
「でも…」

私はどうにも納得が出来ないでいたがキャスターの意見ももっともなのでそれ以上は言葉を摘むんだ。
そこで私のことを気遣ってくれたのかキャスターは笑みを浮かべて、

「大丈夫ですよ、志郎様。私は今の現状だけで十分幸せなのですから…ですから顔を上げてください」
「うん…でも食事は作り置きしておくからちゃんと食べてね?」
「はい。ありがとうございます。それではセイバー、表での志郎様のことは任せましたよ。私は裏方に徹しますから」
「お任せを。シロは必ず守ります」
「それでは私は気づかれないように自室で礼装の作成や町の探索作業を行っています」

キャスターはそれを告げると自室に入っていった。

「…キャスター」
「シロ、心配要りませんよ。キャスターは心の底から笑顔を浮かべていましたから…」
「うん、セイバー……理由がもう一つできたね。キャスターが表に出られるようになるように聖杯戦争、勝ちにいこうね」
「はい。もとよりそのつもりです。ではそろそろ居間に向かいましょう。お話の二人が来られる頃でしょう」

それから私は桜と藤ねえにセイバーのことを紹介した。
当然クラス名ではなく『アルトリア』として。
理由を話した後に藤ねえがわなわなと震えていたのが怖かったけど小声で「女性同士なら大丈夫かな?」と言って少し渋ったが泊める事を了承してくれた。
桜も特に異論はないらしく普通にセイバーに話しかけていたことから大丈夫だろうと思った。
それで朝食も済ませた後、セイバーだけ(キャスターもだけど)家に残して学校に向かった。
セイバーは後から追ってくるということなのでどこかで待機しているのだろう。
魔力殺しの礼装も装備しているからアサシンのサーヴァント以外ならそうそう気づかれないと思う。




──Interlude


遠坂凛は朝一から少し頭を悩ませていた。
まず学校に張られていたお粗末ながらも
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