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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第007話 2日目・2月01日『志郎と凛のそれぞれ(前編)』
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わ!」
「…………」
凛もアーチャーも使い魔越しにでも伝わってくるあまりの威圧感に息を呑んでいた。
少女はなにが面白いのかクスッと一笑すると、
『それじゃ紹介もすんだし、これからセイバーのマスターさんを殺しに行くところなの。だからこれ、邪魔になるから壊しちゃうね♪』
少女がそういった次の瞬間にはバーサーカーの剣が迫ってきているのを最後に通信は途絶えてしまった。
凛は意識を潰される前にすぐに使い魔との間の同調を解いて戻していたからなにも傷はなかったが冷や汗をすごく垂らしていた。
「大丈夫かね、凛?」
「…ええ。なんとか」
そういいながらもそこで喉が大いに渇いていることに気づいた凛はまだ残っていた紅茶を一気に飲み干した。
「宣戦布告もいいところね。あんなのを見て少し怯んじゃったけどただ馬鹿でかいだけじゃないの。アーチャー、あいつには勝てそう?」
「それはどうだろうな。策を練ればいくらでも倒しようがあるが一度は交えて見なければ今のところはどうとも言えん」
「それもそっか。悪い、また目先にとらわれそうになったわ」
「そうか。だが召喚されたときにも言ったであろう? 君という優秀なマスターに召喚されたのだから私は最強以外のなにものでもない。そして奴もいずれは越えねばいけない敵だ」
「そうね。どんな奴かは知らないけど勝ちにいくわよ、アーチャー?」
「もとより、承知している」
凛にはそのアーチャーの言葉が大いに励みになった。
だけどあのときの台詞をまた言われるなんて思いもしなかったから顔を赤くしていたのは本人だけの内緒だ。
「調子を取り戻してなにより。ときにマスター、大切なことを一つ聞き忘れていたのだが」
「なに?」
「なに、さして重要度としては低いものだが、凛、君は聖杯に何を望む? 君の願いは何だ? 主の願いを知らなければ私も身を預けられない」
「願い? そんなのは別にないわよ」
「……何?」
愕然とした顔をアーチャーはした。だが、
「では一体何のために戦うというのだ。聖杯戦争とは聖杯を手に入れるための戦い。だのにその聖杯に願う願いがないというのはどういう事だ!」
「だって自分で叶えられる願いなら自分で叶えるべきでしょう。
自分で叶えたい願いなら聖杯に頼らず自分で叶えないと意味がないことだし。
わたしが戦う理由はそこに戦いがあるからよ。聖杯なんてその結果。
貰えるから貰うけど、現時点での使い道は考えられない。ま、なにか欲しい物が出来たら使えばいいだけでしょ?」
怒号にもなる声をアーチャーは上げたが凛は聞かれることをあらかじめ想定していたのか怯まずにそのようなことをのたまった。
次は唖然としたアーチャーだが、すぐに凛の考えがわかったらしく、
「つまり、君の目的は」
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