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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第006話 2日目・2月01日『教会と狂戦士』
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ど私はこれといって聞くことはないのでないと答えておいた。
「そうか。ならば遠回しの話は止めよう。
衛宮の娘よ…いや、衛宮志郎よ。君はセイバーのマスターとしてこの第五次聖杯戦争に参加することに異論はないな?」
「はい。もとより参加しないならわざわざこんなところまで来ませんから」
「ふむ、確かにその通りだな。ならば君をセイバーのマスターと認めよう。
この瞬間に今回の聖杯戦争は受理された。――――これよりマスターが最後の一人になるまで、この街における魔術戦を許可しよう。――存分に殺し合いたまえ」
「…………」
私は無言で頷いて礼拝堂から出て行こうと踵を返すがタイミングを見計らっていたかのように言峰神父は、
「…衛宮の娘よ。君の願いは、ようやく叶う」
言峰神父はそう言ってきたが、あいにく私はお父さんの『すべてを救う正義の味方』という理想は引き継いでいない。
だから、
「残念ですが、言峰神父…衛宮の名は継ぎましたが父の理想までは継いでいませんので、きっとあなたが望む結果にはならないと思います」
「ほう…? では君は父の理想を蹴ってまでしてなにを得ようとしているのだね?」
「それは黙秘させてもらいます。言っても笑われるだけでしょうから。ただ、一つだけ言うなら父が果たせなかったことをやり遂げるだけです」
「衛宮切嗣が果たせなかったこと…? よければ聞いてもいいかね?」
「…言うとお思いですか?」
「いや。私ならまず言わないな。なるほど…君は確かに衛宮切嗣とは違う。
だが、奴以上に用心深く、そして犠牲に戸惑いはしないだろう。
なかなかどうして…これで此度の聖杯戦争は勝者がわからなくなってきたな」
「私は決して殺し合いがしたくて参加したわけではありませんから。
それに、できるなら犠牲者は最小限にとどめたいと思っているのでそこのところ勘違いしないでくださいね、言峰神父」
「そのようだ。だがもしサーヴァントを失い保護が必要なら教会に来るがいい。聖杯戦争が終わるまでなら匿ってやろう。もっとも、君がくることはないだろうがな」
私は笑顔を浮かべながらも隙は一切見せずに答えると言峰神父はそんなことを言ってきたので「ええ」と答えて教会を後にした。
終止、礼拝堂からまるで地獄の底から聞こえてくるような、そんな笑い声が聞こえてきていたが私は早々に、しかしゆっくりと外に出て扉を閉めた。
そこで外で待っていたセイバーは私に駆け寄ってきて、
「大丈夫でしたか、シロ? 顔色があまりよくないようですが…」
「うん、なんとか大丈夫。…でも、やっぱりあの神父は信用できないことは再確認できたわ。
とりあえずもう家まで帰ろうか。《キャスターにいつまでも心配はかけたくないから》」
「そうですね」
私とセイバーはキャスターの部
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