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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第001話 『プロローグ』
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年ほど魔術の訓練に時間を費やし、私の属性が解明される。
お父さんが言うには私の魔術は剣に特化したもので決して魔術師にはなれないそうだ。
だけど、頭の中にあるイメージと基礎的な知識から回路は全部開いていないことに気づいてお父さんに問いただしてみたところ、


「基礎的な知識とイメージだけでもう気づくとは。すごいね、志郎は」
「あー! やっぱし! 私には中途半端に教えるつもりだったんでしょ!? 私は騙されないんだからね!」
「…はー、志郎は頭がまわるんだね。しかたがない、でもほんとうにいいのかい?」
「うん。それにお父さんは内緒にしているみたいだけど……お父さんの部屋に隠されている銃火器、これも私を魔術師にしたくない一つの理由なんでしょ?」
「志郎!? どうしてそれを…!」
「私の使える四つの魔術には解析が含まれているのは知っているでしょ?
それでつい最近私の魔術回路の調子を調べてみたら本当は1本だけじゃなくて最高27本はあることがわかったの。
そしてさっきいったことはたまたまお父さんの部屋を解析したからわかったことなの」
「27本も!? それに、そうか…ばれちゃったのか」
「お父さん…なにを隠しているの? 私には真実を教えてくれないの?」
「しかし、すべてを知ると志郎は本当に後戻りできなくなるんだよ? それでもいいのかい?」
「ええ。覚悟は出来ているわ」


そして、お父さんは渋々ながらすべてを話してくれた。
あの大火災の真実。
聖杯戦争。
聖杯の中身。
英霊と呼ばれるサーヴァント。
令呪。
御三家のアインツベルン、遠坂、マキリ(間桐)。
娘のこと。
自身が聖杯の泥によって死の病にかかっていること。
私の体には私を助けるために彼のアーサー王の聖剣の鞘『全て遠き理想郷(アヴァロン)』が埋め込まれたこと。
そして、お父さんの目指していた『正義の味方』の本当の素顔。

………私は、様々な知識を頭で並べるように記憶した。


「……驚いただろう? 僕は正義の味方を目指しながらも、その実、魔術師殺しとまで言われるようになった人殺しなんだ。それに志郎のお兄さん達を殺してしまった原因も……」

お父さんは後悔するように顔を両手で覆い今にも泣き出しそうな顔をしていた。
まだ小さい私にはお父さんのすべては理解できないかもしれない。だからどんな言葉をかければいいかわからない。
だから、私は言葉の代わりに精一杯お父さんの顔を胸に抱きついた。
そしてお父さんはその場でまるで懺悔するかのように泣き続けた。


………
……



しばらくしてお父さんは泣き止み、

「…はは、恥ずかしいところを見せたね」
「ううん、いいの。でもそれなら余計私は魔術を習わなくちゃ!」
「…え? どうし
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