第122話 翼は?がれるようです
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造権限を剥奪、初期化する"――】
ブチブチブチブチブチブチブチィ!!
「『ぐ、がぁあああああああああああああああああああ!!』」
磔にした光がツェラメルの纏う闇を引き千切る。半分に割譲した世界の権限が凄まじい
速度で奪われて行く。止めようと闇雲に全ての創造物をぶつけるが、やはり効果無し。
瞬く間に権限と共に『創造』を奪われたツェラメルは少女の姿に戻ってしまった。
「そ、そんな……!」
【―――安心するが良い、この"魔人"を始末したら返すさ―――】
「ふざけないで!返しなさい、私の…私達の世界を!!」
力を奪われた事よりも、安住の地を奪われた事に怒ったツェラメルが魔力波を放つが、
創造者でなくなったその攻撃は、ただの感情の発露として終わる。
【―――やれ、唯人となったのだから大人し「ぼくの大切な人に何をしている、主神!!
『永く終る石の神槍』!!」
怒りを露わにしたフェイトが武装魔法中最強の物理攻撃力を持つ石化の槍を振るい、
靄の体を四散させる。次の瞬間には何事も無かったように元の型に戻るが、フェイトを
見て首を傾げる。
【―――貴様、創造物ではないのか?……ふむ、確かに魂は創造者のようだが、なんだ
その有様は?元の魂と、そこの元"創造者"との半々?いや、7:3程か?それで認められる
のか?やはり因果が全て集約しているだけある、イレギュラーが多い。」
無意識か、途中から響く声ではなく普通の声になり、フェイトを――今のこの世界の設定
状況を淡々と確認する。興味の対象が代わり易い奴だ。
だが嬉しい誤算だ。曰く、"創造は魂に宿る力"らしい。態々確かめる必要が無くなった
事で、少しだけ手を隠せる。
「独り言にしては長いね!"ヴィシュ・タル リ・シュタル ヴァンゲイト!契約により
我に従え 奈落の王!!"」
「だ、ダメ!フェイト!」
好条件が出て喜ぶよりも早く、暴走列車になったフェイトが最高位地魔法を詠唱しながら
石化の槍を振り回し突撃していく。
ツェラメルの制止すら耳に届かないとは相当キてやがる。だがその列車に乗った方が
二人だけで攻撃するよりは糸口を掴む可能性が高い。
と、同じ考えのノワールと同時に、フェイトを正面にした兇叉の形を取る。
「『引き裂く大地 固定』!我が槍に宿れ、『憎しみ喰む者』!」
「なっ!」
フェイトが『闇の魔法』を、ネギの技で言う所の"術式融合"を使ったのに驚く。が、何故
俺の作った術式を俺の陣営の、同じ拳法+魔法使いが使って驚くのか。
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