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ある晴れた日に
533部分:空に星は輝いているがその二十
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空に星は輝いているがその二十

「こんなに見ても全然奇麗に思えないなんてな」
「普段はあんなに奇麗に見えるのに」
「また奇麗に思える時が来るよ」
 桐生がここでその皆に告げた。彼もまたその星達を見ている。瞬きを見せる星達を。
「絶対にね」
「そうなるかしら」
「なるよ」
 完全に俯いた声になってしまっている奈々瀬への言葉だった。
「絶対にね」
「その言葉信じていいよね」
「絶対だよな」
 問うてきたのは奈々瀬だけでなく春華もだった。彼女も言葉遣い自体はいつもと変わらないがその声は俯いてしまっていた。
「それよ。未晴だって」
「動かないと何にもならないけれど」
 桐生は春華に対してだけ言っているのではなかった。皆に対して言っていた。
「動いたら何かになるよ」
「その何かは」
「未晴がまた」
「頑張ろう、僕達も」
 また言う桐生だった。
「竹林さんの為にね」
「そしてあいつの為にか」
「そうなるよな」
 野茂と佐々が言った。
「あいつ、今でもギター奏でてるんだろうな」
「絶対にな」
 それはよくわかった。今も未晴の横でギターを奏で歌を歌っていることは。誰もがすぐに察しのいくことであった。
「俺達はこれからは」
「あいつ等の為にか」
「やるか」
 坂上も言った。
「本当に何かな」
「まずは先生に言ってからだね」
「ああ」
 坂上は桐生の言葉にも頷いた。その桐生がまた皆に話す。
「どうして事情がわかったのかも正直にね」
「その時だけれど」
 明日夢も夜空を見上げている。その美しい筈なのにそう思えなくなってしまったその空を。見上げながらそのうえで言うのだった。
「先生に教えてくれなかったとか言ったら駄目よ」
「わかってるわよ」
「それはな」
 流石に誰もそこまで愚かではなかった。わかっていた。
「絶対に」
「それはないから」 
 それぞれの口で述べていく。
「けれど本当に」
「どうしよう」
「そのどうしようもないのをどうにかしていくのよ」
 明日夢はまた言った。
「それが世の中でしょ」
「そうよね」
 明日夢のすぐ右にいる凛は彼女の今の言葉に俯きそうになっている言葉で返した。
「それがね」
「もう答えは出てるし。明日からよ」
「今できることは帰って休むことなのね」
 茜は明日夢の言葉をそう捉えた。そしてそれは間違いではなかった。
「それなの」
「そうよ。これから長いわよ」
 明日夢は茜に対しても告げた。
「どうなるかわからないし」
「体力も気力も必要だよ」
 今皆に言ったのは加山だった。
「だから。今はね」
「未晴の為にも」
「帰ってか」
「多分一番辛いのはあいつだし」
 明日夢は五人の言葉に応えながら後ろを振り向いた。そこは病院
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