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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第13話 想いを伝える。全開で
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なかった。奏をジト目で、悔しそうな表情をしているのが見えた。
 これには私も驚いた。というよりも、ただひとつ思ったのが、恋する女の子……とは言わないけど、やっとフェイトちゃんにもそういう気があるんだと、喜んじゃった。

 思い出すだけでも珍しくて、なんていうか、なんていうか。可愛くて、もどかしいような、なんとも言えない気持ちになる。

「……何してるんですかなのはさん?」

「え!?」

 気がつけば、起き上がってこちらを見ている響。どことなく、呆れたような顔をしてるのはなんでかな?

「いや、あの、なんか顔を押さえてウロウロしてたので、どうしたのかな、と」

「はっ……いや、なんでもないよ!」

 あはは、と乾いた笑い声が出るけど、本音はあまり笑えない……、恥ずかしい所を見られた。わざとらしく、コホンと咳払いを一つ。さて。視線を響へ向けると、右肩を押さえながらぐるぐると腕を回してる。

「効いた?」

「……えぇ」

 短く言葉を交わす。いろんな事を言いたい。あの日の夜の事とか。色んな話を。だけど、それは私の役目じゃない。いろいろと整理がついたんだろう。
 
 でもね。
 
「……ねぇ響。あのシステム……なぁに?」

「え、あぁ……あれ……は」

 バチッと私と目があって、視線が泳ぎ始める。
 あぁよかった。これでなんでもないですよなんて言おうものなら、ちょっと考えが有りました。

 一応、足とか怪我してると思ってたけれど……急激な血圧上昇により、色んな所から血が出てきていただけらしい。事実シャマル先生も最初は慌ててたけど、実際の怪我は少ないと言ってた。
 加えて、目が赤くなってたのは血圧で目が圧迫されてたかららしく、こちらも休んでたら戻っていた。
 
「……身体強化というか、なのはさんなら知ってると思うんですけど。エクセリオンモードの試作システムを、ベルカ式に作り変えて無理やり魔力の供給、それで五感の強化と、心臓の負荷軽減、思考の高速化に当てた物です」

 ……やっぱり……って。
 
「エクセリオンモード!? なんで!? しかもベルカ式に当てたって……現行のエクセリオンモードはまだ対応してないでしょう?」

「へー現行のエクセリオンモードなんて有るんすね。知らなかった。
 まぁ、ちょっとそれますが昔とある筋から渡されたんですよ。その試作品。もっと言えばなのはさんらに組み込まれた奴と同じシステムが」
 
「……え!?」

 絶句。とはこういうものなんだなーって冷静に捕らえる私と、意味が分からない私が居た。

「ま、これ以上は流石にもう言えませんけど」

「駄目。ちゃんと話して」

「言えませんって、だって……まだそちら側(・・・・)に立てないですもん。
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