第7章:神界大戦
第212話「戦闘とは名ばかりの……」
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「同じく。ユーノの防御すら軽く貫かれたからな」
本来なら死が確定するような攻撃を、既に何度も受けている。
それだけ、物理的ダメージでは蹂躙されていた。
「連携なんて取れたものじゃないな……」
「……そうね。例え取れても、通じないわ」
複数の“天使”を相手にしていた優香と光輝が呟く。
二対一でようやく拮抗出来るというのに、相手は複数で普通に倒せても“倒せない”。
「……まともに戦えているのは?」
「優輝だけよ」
「なのはさんも戦えてはいますが……やはり一人になっては厳しいようです」
唯一直接的な戦闘力で互角に戦えているのは優輝だけだった。
プレシア達やはやて達、キリエ達に比べてなのはも戦えているが、それだけだ。
完全な防戦一方になっているため、むしろプレシア達より危険だ。
「むしろ、優輝はよく戦えるな……」
「霊力と魔力を掛け合わせた技を、さらに昇華させたものを使っているようです。……神界だからこそ、限界を超えた力を得ているようですね」
「それで、互角か……」
互角。そう、互角なのだ。
優輝が限界を超えて、圧倒的な身体能力を得て、ようやく互角なのだ。
しかも、それは神一人に対しての話だ。
複数の神や“天使”が相手では、碌に倒すことも出来ずにいた。
「……悠長に会話する暇もないらしい」
「そのようね」
気が付けば、包囲している“天使”達が力を溜め終わっていた。
肌で感じられる程の力の集束に、冷や汗を流しながらも、次の行動を決めた。
「散開!」
クロノの合図で、全員が別々の方向へ散らばる。
だが、それは無意味に終わる。
“天使”達の放った光が連鎖的に炸裂し、一種の殲滅魔法のようになる。
散り散りに逃げた所で、まとめて消し飛ばされるだけだ。
「ッッ!」
「ただではやられないわ!」
「はぁああっ!!」
しかし、準備していたのは“天使”達だけではない。
クロノ達もまた、力を溜めていたのだ。
ユーノ以外は砲撃魔法で、ユーノは多重の障壁を展開し、“天使”達の光を凌ぐ。
「ッ―――!」
拮抗は一瞬で、プレシア達の抵抗はすぐに押し切られた。
だが、その一瞬で十分だった。
元より凌ぎ切れないと考えていたため、全員が弾かれたようにその場から吹き飛ぶ。
最小限のダメージに抑え、すぐに体勢を立て直した。
「ぐっ、く……!」
直後、追撃が叩きつけられた。
想定内だったため、吹き飛ばされながらも何名かは散り散りな状態から合流する。
「光輝!」
「ああ……!」
その内の一つ、光輝と優香は即座に連携を取り直す。
体勢を整えると同時
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