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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第62話 リベールの思い出
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ると良い、きっと精神的に成長できると思うぞ」
「えっ……?」


 ラウラの助けにリィンが歓喜の声を上げたが、次の発言を聞いて固まってしまった。


「それは良いアイデアだね、光の剣匠と一対一で戦えば煩悩も消えるだろうしね」
「うむ、リィンが私達をイヤらしい視線で見ているから何とかしてほしいと言えば父上も張り切ってくれるだろう」
「ラウラッ!?」


 うわー、それはヴィクターも張り切るだろうね。リィンからすれば死刑宣告のようなものだけど。


「ま、まあその話は置いておいて続きを話そうか。遊撃士も人手不足で大変だったんだけどそこに期待の新人であるエステルさん達が活動を始めたんだ」
「誤魔化した」
「誤魔化したな」


 話題をすり替えたリィンだけど、これ以上は可愛そうなのでスルーした。


「二人は依頼をこなしていったんだけどそこでナイアルさんやドロシーさん、それにアルバ教授に出会ったんだ」
「アルバ教授……」
「あっ……」


 その名前を聞いたわたしは、また得体の知れない悪寒に襲われた。リィンはしまったという表情をしながら手を握ってくれた。


「大丈夫か、フィー?」
「……ん、もう大丈夫」


 リィンに手を握ってもらうと落ち着くことが出来た。


「アルバ教授とはアリーナで出会った考古学者の方だったな。フィーはあの人が怖いのか?」
「ん、良く分からないけど怖いの……」
「俺も警戒していたが結局怪しい所は見つからなかったな。もうこの街にはいないようだし結局それが何だったのか分からなかったが」
「ふむ、フィーが得体のしれない恐怖を感じる相手か……私は何も感じなかったがフィーにしか分からないものがその人物にはあったのだろうな」
「ああ、今思えばリベールの各地に行ってもやたら出会っていたし何だか怪しい人物ではあったな」


 アルバ教授が何者なのかは分からないが、今度会ったら様子を探った方が良いのかもしれない。もしかしたら今回の事件に何か関係があるかもしれないからだ。
 まあ証拠は無いしわたしが考えすぎなだけかもしれないが……それでも彼からは何か嫌なものを感じてしまう。


「フィーが怖がるからアルバ教授についてはここまでにしよう。その後ロレントで空賊による盗難事件が起きたんだ」
「空賊はアリーナでロランス少尉と戦っていた者達か、帝国でも少し話題になっていたな」
「奴らはロレントで盗みを働いたがエステルさん達が見事に盗まれたものを取り返すことが出来たんだ。そして彼女達は推薦状をもらいボースに向かったのがロレントでの一連だな」
「リィンは一緒に行かなかったの?確かオリビエと一緒に牢屋に捕まったんだよね?」
「俺はその後に用事でボースに向かったんだ。今思え
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